学生が手掛けた夢のクルマ 〜オートサロン2018 SUV部門最優秀賞受賞車両
2018.2.24
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インタビュー
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その他
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お正月休み開け早々に、毎年開催される「オートサロン」。
自動車メーカーをはじめ、タイヤメーカーやホイールメーカー、パーツメーカー等々などが一同に集まり、コンセプトカーを展示する自動車業界の一大イベントだ。
そんな自動車ショーに毎年参加している学校がある。それが千葉県成田市にある「NATS 日本自動車大学校」だ。
そんな同校からは今年、参考出品を含む10台が出展。カスタマイズ科から出品した「NATS VELLFIRE PICKUP」が、見事SUV部門最優秀賞を受賞した!
そんな学生達が創った受賞車両をお伝えしよう。
文:水島 仁/写真:佐久間 清人
卒業製作に、6名が創った「ベルファイアピックアップ」
自動車業界の恒例行事として、年明け早々に開催される「オートサロン」。自動車関係者が一同に集まるショーイベントのため、4x4MAGAZINE社でも取材に参加させて頂いている。まさにコンセプトモデルのオンパレードと言わんばかりの、意匠を凝らしたデモカーがズラリと並ぶ。なかでも、毎年欠かさず取材させて頂いているのが「NATS 日本自動車大学校」のブースだ。
学生たちが創り上げたクルマをブースに展示し、スーツに身をかため、自分たちのクルマを説明する…そんな姿が毎年のことながら、印象に残っている。
さて、今年同校のカスタマイズ科から出展された「ベルファイアピックアップ」が、オートサロンでSUV部門最優秀賞を受賞した。
カスタマイズコンセプトは「これまでにないBe WILD ! Be STRONG ! なベルファイアの創造」。今人気の高級ミニバンベルファイアを「屋根を切ってピックアップにしたかった」という切り口から、大胆なカスタマイズが行われた。
ベース車両はベルファイア20だが、フロントマスクを30化。そして10インチのボディーリフトが行われ、タイヤにはNITTO TERRA GLAPPLER(LT285/75R16」を装着。さらにピックアップとなったリアまわりでは、タコマ用のリアバンパーを加工し、さらにサバーバン用のテールレンズへの換装が行われている。
この車両の製作は、カスタマイズ科3年生6名が担当した。「ベルファイアの屋根を切ってみたかったんです」と語るが、その発想は大胆かつとてもユニーク。大人にはない自由な発想が満載されている。
これら学生達が創った卒業製作車を旅の脚にして、同校の卒業旅行は行われる。もちろん、自動車登録を済ました上でだ。万一のマシントラブルに備え、サービスカーと積載車も同行するのだとか。自分たちが創り上げた世界に一台だけのクルマが卒業旅行の脚。車窓の向こうに映る景色は、彼らの脳裏に一生の映像として残るに違いない!
オリジナル10インチリフトアップスペーサー(ボディーリフト)でリフトアップし、JICダンパーを採用。タイヤはNITTO TERRA GRAPPLERを装着した。この車両はベルファイア20をベースとしているが、フロントフェイスはベルファイア30用を移植。そして鉄板から造ったと言うスキッドプレートとグリルガードも加え、迫力のフォルムを創り出している。
この車両は卒業製作として学生達がイチから創り上げたもの。カスタマイズ科に在籍する6名で製作した。「ベルファイアの屋根を切ってみたかった」が、発想の原点という。
(写真左下)所用から、このクルマの製作担当者全員で撮影と言う訳にはいかなかったが、左から鴇田さんと仲宗根さん。
学び舎では、卒業製作車両完成に向け、様々な造り込みが行われていた。カスタマイズ科からは今年のオートサロンに7台が出展されたが、これらはいずれも卒業製作車両。全ての車両は自動車登録まで行われ、そのクルマで卒業旅行へ出掛ける。そんな同校の発想も、実にユニークだ!
NATS 日本自動車大学校
〒287-0217 千葉県成田市桜田296-38
同校では、カスタマイズ科コース(3年)をはじめ、自動車整備科(2年)、モータースポーツ科(3年)、自動車研究科(4年)のカリキュラムコースが設定されている。
充実の設備を誇る同校だが、敷地内には「サーキット」コースも併設されている。
◆お問い合わせ:https://www.nats.ac.jp/