【ダンロップ】「SUV専用」の謳い文句は伊達じゃない!〜ウインターマックスSJ8

2014.1.6

    • タイヤ
    • スズキ

想像以上のグリップ力

_DSC4614北海道のテストコースに用意されていたのは、ランドローバー・イヴォーグとトヨタ・バンガード、トヨタ・ランドクルーザー プラド、ホンダ・CR-X、マツダ・CX-5、スズキ・ジムニー。人気のSUVなので、気になる方は多いだろう。さらに、従来のスタッドレスタイヤ「グラントレックSJ7」を装着した車両も用意されているので、その違いを交えながらインプレしよう。

 

路面コンディションは「雪路」と「氷路」の2パターン。北海道ならではのパウダーだから雪路でもミューは低い。夏用タイヤはもちろんのこと、ATタイヤでも低速じゃないと思うようなステアリング操作は不可能だろう。そんな条件でもグラントレックSJ7は、ほぼ意のままに操れた。直進ではステアリングを通して雪を掻いているのが伝わり、コーナリングでもショルダーがグリップして外に流れるのを防いでいることが実感出来る。「SJ7で十分じゃないか!」というのが正直な気持ちだ。しかし、SJ8装着車に乗り換えたら、その走りがSJ7を大きく上回っていることに衝撃を受けた。

 

スタート時、直線、コーナー、すべてのシチュエーションでグリップ力の大幅な向上を体感したのだ。日頃から四駆を乗り回している筆者はダートや悪路の低ミュー路は慣れているものの、雪路や氷路を走るのは年に数回ほど。正直言って雪道は心の底に恐怖心を抱えながら走る。そんな筆者だが、SJ8装着車両をドライブしたら恐怖心は何処へやら。コーナリングの限界スピードは想像を遥かに超え、またリアが滑り出してもアクセル&ステアリング操作で簡単に修正できたのだ。SUV専用設計の方向性パターンが雪を確実に掴んでいるのだろう。

 

さらに驚かされたのが氷路でのパフォーマンスだ。まともに立っては歩けないほどツルツルに磨かれたアイスバーンでスラローム走行したのだが、アクセルを踏んでタイヤが回転すると「ググッ!」と音を立てながら力強く走る。当然オーバースピードで曲がると簡単に流されるが、その挙動は穏やかで、ブレーキによる制動距離も想像より遥かに短かった。ここでもSJ7と比較できたのだが、走行時のグリップ力と制動力はSJ8の方が断然上。その違いは乗り比べれば誰もが体感できるハズであろう。

 

思わず雪道を走りたくなる!

今回はテストコースの他に一般路での試乗も行われた。天気に恵まれて、気温が高まったこともあり、雪路、氷路、ウエット、シャーベット、アスファルトとあらゆる路面状況を体験できたのはラッキーである。

 

不慣れな雪道だが、先にテストコースでSJ8の実力を体感したため安心感を覚えて指定されたルートへ向かった。雪路から日の当たる場所になるとウエット&シャーベット、北側の日陰になると氷路、流れの良い国道ではアスファルトと路面状況は目まぐるしく変わったが怖いと感じることは一度も無かった。もちろん、雪道で厳禁な「急」がつく各種操作に気をつけながらの運転だが、地元ドライバーの流れに合わせて走っても余裕を感じたほどである。

 

住友ゴム工業によると、乗用車用の「ウインターマックス」は顧客満足度93%という高い数値を記録したというが、それも納得できる話。最新技術が投入された「ウンターマックスSJ8」のパフォーマンスは期待以上であった。これを履いたら雪道に苦手意識のある人も思わず雪道をドライブしたくなることだろう。「走りたい!」という気持ちを高ぶらせるスタッドレスタイヤである。

 

SJ8-01試乗車はマツダ・CX-5をはじめ人気のSUVが用意されていた。またSJ8の他に従来モデルのグラントレックSJ7装着車もあり、比較試乗が行えたのだ。

 

 

 

SJ8-02テストコース内に設けられた雪路コースは、ストレートのみでなく、ワインディング、アップ&ダウンを設定。様々な操作を試したが、スタック知らずであった。

 

 

 

 

 

SJ8-03夏用タイヤではスタートすらできないだろう、ツルツルに磨かれたアイスバーン。スラロームコースだが、低速で確実な走行が可能であった。

 

 

 

 

 

SJ8-04手先の神経を集中させると、ステアリングを通して雪を掴んでいることが伝わってくる。アイスバーンでの優れた制動力に感動!

 

 

 

 

SJ8-05様々な路面状況が出現する一般路でも不安を感じることはなかった。雪道であることを意識させないほど、快適なドライブが体験できたのだ。