【紹介/試走】CADILLAC ESCALADE

2016.2.19

    • プレミアムSUV
    • アメリカ車
  •  1998年に、当時のGMCユーコンをベースに仕立てられたキャデラック・エスカレードも、現行型は4世代目となる。本国では4×2と4×4の両方に「スタンダード」から「プラチナム」まで4タイプのトリムグレードが用意されるが、この内ゼネラルモーターズ・ジャパン(株)によって日本に正規輸入されているのは4×4モデルのみで、「プレミアム」と「プラチナム」の上位2グレードとなっている。


豪快!アメリカン・スピリット健在

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時代に逆行!?
ただし、近代化にも抜かりなし

2016021901 搭載されるエンジンは、最高出力426PS、最大トルク63.5kgmを発生する6.2リッターV8 ・OHVガソリンのみで、グレードによる違いはない。

 

今回の試乗車は最上級グレードのプラチナム。ドアを開けると足元にせり出してくるLED照明付きパワーリトラクタブルアシストステップを使って、マッサージ機能付きの18ウェイ電動調整式本革シートに腰を下ろす。手や身体に触れる部分にはクロスステッチの入った上質なレザーやウッドトリムが施されていて、プレミアムカーとしての演出は抜かりない。

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6速ATのシフトレバーをDレンジに入れアクセルを踏み込むと、一瞬リアを沈み込ませながら2.65トンの車重をモノともしない豪快な加速を楽しめる。

 

ライバルがこぞってダウンサイジングを図るこのご時世に、5.7→6.0→6.2リッターと世代が変わるごとに排気量をアップしてきたこのV8・OHVといい、頑なにコラムシフトを踏襲するATといい、伝統的なリジッドアクスルの脚(リア)といい、これはもう意識的に時代に逆行しているかのような印象を受けるが、これらは良い意味で「これぞアメリカンフルサイズ四駆!」という味を出している。

 

ただし、OHVといえども直噴化や可変バルブタイミング機構、アクティブフューエルマネジメント(片バンク休止)システム等、積極的な最新技術の投入も行われており、時代を見据えた動力性能、燃費性能の向上はキチンと図られている。

 

4×4機構はセレクタブル4WDシステムと呼ばれる「4×2にも切り替えられるフルタイム4×4」だが、トランスファーにLoレンジの設定はない。「2H/4AUTO/4H」モードを備えており、4AUTOモードでは状況に応じて前後トルク配分を変化させ、4Hモードでは前後50:50に固定するシステムである。

 

乗り心地はあくまでもソフト。エンジンはこの排気量でOHVながら意外に高回転型で、いわゆる伝統のV8フィーリングとはやや違い、思いのほかレスポンスも良い。

 

旧き佳きアメリカン4×4ファンで高級SUVを求める日本人というユーザー像はやや想像しにくいが、没個性なエコカー全盛のこの時代にあって、存在感に溢れた、ひときわ個性的かつプレミアムな1台であることは間違いない。

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細部写真
【エンジン】
2016021905最高出力313kW(426PS)/5,600 rpm、最大トルク623Nm(63.5kgm)/4,100 rpmを発生する6,153ccV8・OHVガソリン。高級輸入車としては珍しい無鉛レギュラーガソリン仕様。

 

 

【インパネ】
2016021906フロントグリルのデザインとの共通性を特徴とするインパネデザインが印象的なエスカレードの内装。カスタムレザーラップドインテリアと呼ばれるインパネ上部、センターコンソール、ドア上部の処理は、プラチナム・グレード専用の装備。

 

 

【セレクタブル4WDシステム】
2016021907セレクタブル4WDシステムのスイッチ。2Hモードでは後輪駆動の4×2、4AUTOモードでは状況に応じて前後トルク配分を変化させ、4Hモードでは前後50:50に固定される。

 

 

【シート】
20160219132016021910フロントシートは18ウェイ電動調整式でマッサージ機能付き。フロントはもちろん、セカンドシートにも3段階調整式シートヒーターを装備する。

 

 

【カーゴ】
20160219112016021912セカンドバケットシートと60:40分割サードシートは電動可倒機能付き。リアゲートのガラスハッチは単独で開閉可能となっている。

【車両本体価格】
キャデラック・エスカレード

プレミアム
¥12,490,000 (税抜き¥11,564,815)

プラチナム
¥13,490,000 (税抜き¥12,490,741)

文/内藤知己  写真/山岡和正