【紹介/試走】AUDI Q5 & Q7

2018.7.3

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激戦区のコンパクト&ミドルクラスを闘うAUDIの“Q”


コンパクトとは一線を画する脚まわりの完成度を誇るQ5
Q7に続くアウディのSUVレンジ第2弾として導入されたミドルクラスのQ5。昨年秋にフルモデルチェンジが行われ、現行型は2世代目モデルだ。
 
コンパクトクラスのQ3よりも全長で280mm、全幅で70mm上回る4,680mm×1,900mmのボディーは、堂々たる存在感で、フードからボディーサイドに施されたシャープなプレスラインがそれを一層引き立たせている。
 
2019年にはこのQ5とQ3の中間サイズボディーを持つQ4の登場も予定されているとのことで、カテゴリー間の棲み分けの細分化が進むことになるが、リアシートを日常的に多用するようなファミリーユーザー層には、Q5が持つ余裕のサイズ感が必須条件となりそうだ。
 
日本仕様の現行型Q5に搭載されるエンジンは、2リッター直4-DOHCターボガソリンで、最高出力185kW(252PS)/5,000-6,000rpm、最大トルク370Nm(37.7kgm)/1,500〜4,500rpmと、1.8トン超えの車重をモノともしない加速を誇るパワーユニットだ。
 
特に、最大トルク発生回転数が1,600〜4,500rpmというワイドなトルクバンドにより、どの回転域からでも力強く加速する頼もしさは魅力。デュアルクラッチ式を採用する7速ATのシフトチェンジもシームレスかつスムースで快適である。
 

Q5のサスペンションは、フロント/リアとも鍛造アルミ製のアーム類を採用するダブルウイッシュボーン式。これは、フロントにマクファーソンストラット式を採用するQ3のそれと較べると、明確に路面追従性能の差を体感できるレベルの脚と言って良い。タイトコーナーでのローリングから収束時までの安定感や、荒れた路面の凹凸を通過する際に発揮される接地性の良さには、やはり1クラス上の余裕が感じられる。
 
現行の欧州製SUV全体に見られるシリーズ共通の外観イメージ統一は、ともすれば各モデル間のキャラクター境界線を不明確にしがちだが、AUDIのQシリーズでは、性能面で実に明確にその棲み分けを行っている。

 

1,984cc 直列4気筒DOHCターボ・ガソリンエンジン。直噴システム+可変バルブタイミング機構を採用し、最高出力185kW(252PS)/5,000-6,000rpm、
最大トルク370Nm(37.7kgm)/1,500〜4,500rpmを発生する。

 

試乗車のグレード「1st edition」の特別装備であるパーシャルレザーシートやアルミニウムランバスのデコラティブパネルで質感向上が図られた車内。
 
<Audi Q5 2.0 TFSI quattro 1st edition>
ーSPECIFICATIONー
・全長×全幅×全高: 4,685×1,900×1,665mm
・ホイールベース:2,825mm
・定員:5名
・エンジン形式:直列4気筒DOHCガソリン・ターボ
・排気量:1,984cc
・最高出力:185kW(252PS)/5,000-6,000rpm、最大トルク:370Nm(37.7kgm)/1,500〜4,500rpm
・トランスミッション:7速AT(Sトロニック)
・駆動方式:電子制御式フルタイム4WD
・サスペンション:前後ダブルウイッシュボーン
・ブレーキ:前後ベンチレーテッド・ディスク
・ステアリング形式:ラック&ピニオン
・タイヤ(オプション): 255/45R20
●車両本体価格7,130,000円(税込)

 

シリーズ最高峰の座は譲る運命ながら、必要とされるQ7
続いてシリーズ最高峰のQ7。今月5日に、このQ7をベースとしたSUVクーペのQ8が中国で開催された「AUDIブランドサミット」で公開されたが、日本発売に関しては未発表であり、現時点ではこのQ7がシリーズの最高峰に位置する。
 

前出のQ5よりも全長で390mm、全幅で70mm上回る5,070mm×1,970mmのボディーはさすがのド迫力で、車重も2トン超え(2,080kg)だ。
 
搭載されるエンジンは2タイプ。ひとつはQ5と同型の2リッター直4-DOHCターボガソリン。そしてもうひとつが今回の試乗車に搭載されている3リッターV6-DOHCスーパーチャージドガソリンで、最高出力245kW(333PS)/5,500-6,500rpm、最大トルク440Nm/2,900〜5,300rpmを発生する強心臓だ。
 
グレードも搭載エンジンに合わせて「2.0 TFSI quattro」「3.0 TFSI quattro」の2グレードとなり、それぞれにエアサス+4WSのオプション設定がある。もちろんこのラインナップは日本市場でのことで、ディーゼルやハイブリッド・モデルは依然、導入されていない。

以前2.0 TFSI quattroに試乗試乗した際には、この巨体に2リッターターボエンジンで、ストレスなく走り回れたことに驚いたが、今回の3リッター・スーパーチャージド・ガソリンモデルでは、じゃじゃ馬的なパワーではなく、車体が軽く感じるスムースな扱いやすさを伴ったパワー感が印象的だった。
 
オプションのエアサスペンションとセットで設定される4WSは、車庫入れ等の低速時には逆位相に後輪がステアされ、3メートル近いホイールベースながらミドルクラスSUV並みに小回りが利き、高速でのレーンチェンジ時やコーナリング時には後輪が同位相にステアされ、より安定したドライビングが可能だ。
 
近い将来、既に発表されているQ8にシリーズ最高峰の座を譲る形になるQ7だが、クーペタイプであるQ8が犠牲を強いられるであろうリアシートより後方のスペース等を考慮すれば、Q7を必要とするユーザーも多いはず。そういう意味では、さらに役割、住み分けの細分化は大いに有意義と言えるだろう。
 


2,994 cc V型6気筒DOHCスーパーチャージド・ガソリンエンジン。最高出力245kW(333PS)/5,500-6,500rpm、
最大トルク440Nm/2,900〜5,300rpmを発生する。

 

水平基調デザインのダッシュボードや2種類のデコラティブパネルを組み合わせてデザインされたインパネ。狙ったのは「エレガントな空気が漂うラウンジ空間」だ。

 

アダプティブエアサススペンションパッケージ搭載車には、車高や減衰力特性を自動調整可能なエアサスを採用。もちろん任意の車高を手動設定も可能。
 
<Audi Q7 3.0 TFSI Quattro>
ーSPECIFICATIONー
・全長×全幅×全高: 5,070×1,970×1,735mm
・ホイールベース:2,995mm
・定員:7名
・エンジン形式: V型6気筒DOHCスーパーチャージド・ガソリン
・排気量: 2,994cc/最高出力: 245kW(333PS)/5,500-6,500rpm、最大トルク: 440Nm/2,900〜5,300rpm
・トランスミッション:8速AT(ティプトロニック)
・駆動方式:電子制御式フルタイム4WD
・サスペンション:前後ダブルウイッシュボーン
・ブレーキ:前後ベンチレーテッド・ディスク
・ステアリング形式:ラック&ピニオン
・タイヤ(標準): 255/55R19 
●車両本体価格9,290,000円(税込)
※オプション含まず。
 
●文:内藤知己/写真:山岡和正