【紹介/試走】JEEP RENEGADE TRAILHAWK

2016.3.11

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    • 四輪駆動車
    • Jeep
  • Jeepブランドのエントリーモデルがレネゲード。ギュと詰まったような、塊感のあるプロポーションのため小さく引き締まって見えるものの、全長に限って言えばラングラーの2ドアよりも長い。


Jeepらしく、ロマンを掻き立てる「何か」がある

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Jeepブランド、エントリーモデルは機動力も十分

20160311a02 Jeepはどのモデルにしても、ボディーサイズにしては排気量の大きなエンジンを積む。これはJeepブランドに伝統的な様式で、力強いパワートレインで荒野を踏破できるようになっている。レネゲートもその流れを汲み、試乗した最上グレードとなるトレイルホークは2.4Lの直4エンジンを搭載する。これ以外のグレードでは1.4Lの直4ターボとなるが、これは兄弟車のフィアット500Xと基本的に同じユニットだ。ちなみに、500Xには2.4Lエンジンの設定はない。レネゲードの駆動系は2.4Lエンジン搭載グレードがフルタイム4×4、1.3LターボがFFとなる。

 

 悪路での、ごく低速走行時に頼りになるローレンジこそないものの、流行の多段ATがこのパワーユニットには組み合わされている。なんと9段変速。多段化の方向としては、高速走行時の省燃費に照準を合わせたもの。SUVとはいえ、いや、SUVだからこそ燃費対策は疎かにできないのだが、燃料消費率は10.4km/L(国土交通省審査値)と、やや贅沢なランニングコストを強いるスペックだ。

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 しかし、ひとたび走り出すと、そんな贅沢も納得させられる味わいがレネゲートにはある。ハンドリングはカチッとした精密さとは異なるが、おおらかさの中にもステアリングセンターがビシッと出ている。気持ちよく直進してくれるのだ。牧歌的で、アメ車だけが醸す、いい意味でのゆるさが心地よい。言ってみれば、癒し系の乗り味がレネゲートには備わっている。

 

 そのハンドリングに、エンジン・パフォーマンスのキャラクターも合っている。流れの速い合流車線で加速を要求すると、上手にトルクバンドを活かして、スムーズに速度が乗っていく。だから、気持ちにゆとりが持てる。6速以上はいわゆるオーバードライブとなる設定なので、9段ギアでクロスレシオに回転をつないでいくわけではないのだが、ギアチェンジのスムーズさも秀逸だ。

 

 センターコンソールには、セレクテレインシステムと呼ばれるフルタイム4×4システムのコントローラーがある。スノー、サンド、マッド、ロック、そしてオートと、路面状況に最適化させた走波性能が得られるようになっている。残念ながら、今回の試乗では試せる機会はなかったものの、フェンダーには「TRAIL RATED」のバッヂがある。これはロックセクションで知られる、北米カリフォルニア州にあるルビコンで、Jeep自らが走波性を認めたモデルに与えるものなのだとか。オフローディングの聖地のひとつを舞台に、その走波性にお墨付きを与えたことになるのだから、推して知るべし。レネゲート トレイルホークオーナーにとっては、実際に悪路を走る機会が限られたとしても、ロマンを掻き立てられるのは間違いないだろう。

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【エンジン】
20160311a05最高出力の140PSを1,750rpmを発生。エンジンは低回転域を重視したセッティング。そのパワーを9速ATで巧みに加速へと変換するから、小気味良いドライブが楽しめる。

 

 

【インパネ】
20160311a06ドライビングシートに腰掛けるだけで、ワクワクさせる世界観がある。遊び心を感じるインテリアデザインだが、スイッチやレバーは操作しやすく機能性重視。

 

 

【メーター】
20160311a07メーター中央にフルカラー7インチの画面が備わり、走行状態を分かりやすくディスプレイする。情報を詰め込んだ表示ながら、シンプルに見やすくなっている。

 

 

【シート】
2016-03-11 9.48.19運転席 6ウェイ、助手席 4ウェイのマニュアル調整機構を標準装備しているので、自分にあったドライビングポジションが得られやすい。実用的なリアシートは3人が腰かけられるようになっている。左右分割式なので荷物の量に合わせてシートアレンジできる。

 

 

【荷室】
2016-03-11 9.52.31ラゲッジスペースはスクエアな空間であり、実際の容量に見合った使い方ができそうだ。

 

【全国メーカー希望小売価格】
ジープ レネゲード TRAILHAWK 3,200,000円(税抜)

 

文/中村文大 写真/山岡和正