【紹介/試走】VOLKSWAGEN GOLF ALLTRACK TSI 4MOTION

2016.3.19

  • 2016031903
    • 四輪駆動車
    • Volkswagen
  •  ゴルフ・オールトラックと同じジャンルに、レガシィ・アウトバック、アウディ・A4オールロード、ボルボ・V40クロスカントリーなどがある。


日常の中に頼もしさを感じるオールラウンダー

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VWのクロスオーバーの歴史は古い

2016031902 フォルクスワーゲンがクロスオーバーの領域を開拓したのは1980年代。まだ、クロスオーバーといった言葉が定着するずっと前。5ドアハッチバックの2代目ゴルフの車高を上げ、スペアタイヤを背面キャリアに取り付けたゴルフ・カントリーがそれで、そのアウトドア感覚が当時実にスタイリッシュだった。駆動方式はFFではなく、しっかりフルタイム4×4だった。つまり、クロスオーバーのジャンルにおいてフォルクスワーゲンは紛れもなく先駆者と言える。

 

 7代目ゴルフのステーションワゴンであるヴァリアントをベースにしたゴルフ・オールトラックは、アウトドアテイストこそ控え目だが、車高をアップさせ、ホイールアーチに樹脂製パーツを取り付けてワイルドなムードを漂わせている。もちろんフロントやサイド下部のプロテクターについては実効性よりもドレスアップの意味が強い。この手法のスタイルはすっかり人気が定着した感がある。もはや、クロスオーバーモデルのお約束だ。

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 駆動はオンデマンドタイプのフルタイム4×4である「4MOTION」。電子制御の油圧式「ハルデックスカップリング」を採用するもので、通常は前輪駆動だが、状況に応じて後輪にも駆動力を伝達する仕組みになっている。ポイントは前輪がスリップする前から、後輪へもトルクを伝える点。ハルデックスカップリングはすでに5世代目となり、制御の進化がそのアドバンテージだ。しかも、前後ともに左右輪へのトルク配分を電子制御でコントロール。走行中の安定性を高めるなど、日常使いの中でしっかりと働いてくれる。また、後輪を駆動するドライブシャフトを通すため、リアサスがスタビライザー付きの4リンク方式になっている。ちなみに、ベースとなるヴァリアントはトレーリングアーム方式。電子制御のトルク配分と、路面にカチッと接地するリアサスペンションのおかげで、走りはドッシリと安定している。例えば、高速道路。ヴァリアントより車高がアップしているにもかかわらず、加速しながらのレーンチェンジでも背の高さによるネガティブな所作をまず感じさせない。ステアリングを終始リラックスして握っていられる。

 

 

 スタビリテティの高さはオールトラックの美点だが、もうひとつ挙げるとすればエンジンの力強さだ。「小排気量と過給」という組み合わせのトレンドに先鞭をつけたフォルクスワーゲンにあって、オールトラックの排気量はやや大き目。1.8リッターの直噴ガソリンターボとなる。ヴァリアントの上級グレードであるTSIハイラインに積まれる1.4リッター直噴ガソリンターボが最高出力140馬力、最大トルク25.5kgmに対して、最高出力180馬力、最大トルク28.6kgmとなる。ヴァリアントとの重量差はプラス30kgなので、もう少しパワフルなヴァリアントが欲しいと思うドライバーにもオールトラックは魅力的な選択肢となるはずだ。実際、ヴァリアントに乗り換えるオーナーの3割が、ミニバンからの乗り換えなのだとか。そんな彼らからの要望のひとつが「もう少しパワーが欲しい」だったという。1.8リッターのオールトラックは、そういった期待に対して、フォルクスワーゲンの回答にもなっている。ミニバンからもう少しアクティブなクルマ、もしくはもう少しロマンのあるクルマにステップアップしたいと思ったとき、格好の選択肢と呼べるのではないだろうか。

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【エンジン】
20160319051.8リッター直列4気筒の直噴ターボエンジン。燃費はリッター当たり14.7 km(JC08モード)だ。週末にロングドライブへ出かけるドライバーからは、もう少し燃費についても欲張って欲しいと要望が聞こえてきそうだ。

 

 

【走行モード】
2016031906センターコンソールのモニターで、オールトラックの走行モードをアレンジできる。通常の「ノーマル」「エコ」「スポーツ」「カスタム」に加え、「オフロード」モードも選べる。

 

 

【メーター】

2016031907シンプルな2眼タイプ。その間にあるディスプレイには、平均燃費や運転時間などの情報をフルカラーで表示する。

 

 

【シート】

2016-03-19 10.09.22フロントシートのシートバックには「ALLTRACK」のロゴが入る。リアシートは60対40の分割可倒式。また、センターアームレストを倒してラゲージルームと貫通させれば、長物も積める。

 

 

【荷室】
20160319102016031911リアゲートの開口部は広く、荷室はフラット。使いやすそうだ。容量は605L。リアシートのシートバックをすべて倒せば1,620Lになる。

 

 

【全国メーカー希望小売価格】
フォルクワーゲン ゴルフ オールトラックTSI 4MOTION
アップグレードパッケージ 3,670,000円(税抜・オプション含まず)

 

 

文/中村文大 写真/山岡和正