トヨタ最新自動車情報〜エスクァイア

2017.10.27

  • es_走り
    • 紹介/試走
    • トヨタ
  • 5ナンバーサイズのミニバンとして絶対の人気を誇ってきたヴォクシー、ノアシリーズに対して、内外装に高級感をデザインし、さらにワンランク上の素材を採用し、このクラスのミニバンにはなかった新しい価値観を与えたモデルとして14年 […]


es_メイン5ナンバーサイズのミニバンとして絶対の人気を誇ってきたヴォクシー、ノアシリーズに対して、内外装に高級感をデザインし、さらにワンランク上の素材を採用し、このクラスのミニバンにはなかった新しい価値観を与えたモデルとして14年10月にデビューしたエスクァイア。
7月にヴォクシー、ノアとともにマイナーチェンジを行い、その装いを大きく変えた。
しかし、改良内容はそれだけに止まらず、走りもブラッシュアップしているという。その進化をチェックしていくことにしよう。

(文:吉田直志/写真:佐久間 清人)
es_フロント全景

人気のコンパクトミニバンのマイナーチェンジに迫る!

エスクァイアは5ナンバーサイズのミニバンたるコンパクトさ、取り回しの良さに、デザインや装備にアッパークラス感を与えたモデルとしてデビュー。実はトヨタ店、トヨペット店で扱える5ナンバーサイズのミニバンが欲しかったというのも、デビューの理由のひとつではあるが、いずれにしても、その新しい価値は多くの人に受け入れられ、14年10月の発売から1か月で約2万2000台を受注。月販目標台数は4000台とされていたから、いかに人気が高かったが分かる。
 
さて、そのエスクァイアも、兄弟関係にあるヴォクシー、ノアのマイナーチェンジに合わせて、7月に改良が行われた。今回のマイナーチェンジの共通となるトピックは、エクステリアデザインの変更にあるが、実はボディー剛性やダンパーなどにも手が加えられており、コンパクトミニバンという価値をさらに高めたものとなっている。
 
エスクァイアの改良内容は、シリーズの中における存在感をさらに高めるべく、多岐に渡っている。エクステリアでは、まず、Bi-Beam LEDヘッドランプ(オートレべリング機能付)と面発光のLEDクリアランスランプによって、先進性と精悍さをアピール(手法としてはヴォクシー、ノアも同様)。そして、フロントグリル幅をワイドとし、グリルのメッキバーデザインにもこだわることで立体感を強調し、高級感をさらに高めた。足下では、切削光輝加工にダークグレーメタリック塗装を組み合わせた新デザイン15インチアルミホイールを標準装備するなど、エスクァイアが表現したかった世界観をさらに強めている。
 
インテリアは助手席シートバックにカップホルダーが付いた格納式テーブル、ハイブリッド車とガソリンモデルの一部には蓋付きとなるセンターコンソールボックスを備えるなど、使い勝手を向上。また、クルーズコントロール(定速走行)、紫外線と赤外線を効率よく遮断するウインドシールドガラス、パワースライドドアを閉めている途中でフロントドアハンドルのセンサーに触れると、その後、施錠までしてくれるスマートロック操作を装備するなど、利便性も高めている。
 
その他、スライドドアにシールをプラスして遮音性を高めたり、さらに、空力パーツを追加したり、ボディー剛性アップ、ダンパーを改良して操縦性と走行安定性、乗り心地をアップさせている。
es_走り

高められた質感、進化した走り

エスクァイアのデビュー時に感じたのは、高級感を謳うには少々不足があるように感じたことだった。確かに、“ここまでやりますか?” と言わんばかりのフロントマスク、特にグリルデザイン(のフィンの数)や、合成皮革やピアノブラック調パネルを採用したインテリアなどに、ヴォクシー、ノアとの差別化は感じたが、果たして、アッパークラスミニバンにも求められた質感に近づけられたのかどうかは、個人的な主観もあろうが、疑問を感じていた。ましてや、シャシーのセッティングはヴォクシー、ノアと全く変わらずだったから、なおさらそう感じさえたのかもしれない。
 
しかし、今回のマイナーチェンジによって、その印象は変わった。やり過ぎ感を覚えたフロントフェイス(グリル)は、その加減をわきまえたこと、そして、バーに変化を与える(太さを変える)といった手法によって、調えられた。つまり、求めていた高級感を表現していた。特に、試乗した最上級グレードのGi“Premium Package”は、ブラウンレザーライン加飾パネル、キルティング加工を施したブランノーブに合成皮革を組み合わせたシート表皮など、アッパークラスを感じさせるに十分な質感を手に入れていた。
 
走りについても、進化を感じた。簡潔に表現すると、フラットライド感が高められており、つまり、乗り心地を高めていた。そもそも、快適性を優先したゆったりとした乗り味をベースとしたモデルだが、その大らかな動きからうまく曖昧さだけを抜き取ったような印象があり、乗員はもとよりドライバーも安心感を覚えるフィーリングを手に入れていた。
 
特に高速域での安定性、フラット感はすこぶるアップしており、快適性を重視するミニバンたる乗り味を高めていた。もちろん、これは、ダンパーのチューニング、ボディー剛性アップといった改良がもたらしたものだが、結果として、タイヤの接地感も高められていた。そう、ハンドリングには明確さが生まれており、ドライビングに愉しさをプラスしていた。ただ、細かな凹凸に対してはコツコツ感が残ってしまうシーンもあるなど、あと、もう少しを感じるところもある。しかし、よくよく考えてみると、それもエスクァイアのインテリアが感じさせる高級感から、ついつい過剰にアッパークラスたる乗り味を期待してしまうためだ。
 
ラージクラスミニバンはサイズが大き過ぎるし、かといって、5ナンバーサイズミニバンでは質感に物足りなさを感じる。新しいエスクァイアは、新デザインはもとより、走りの質感も高めたことで、その期待に大きく応えてくれるモデルへと進化していた。個人的には、サスペンションセッティングまでエスクァイア専用チューンとしたならば、エスクァイアたる価値をもっと大きく高めることができたのではないか、と思うところもある。しかし、そうすることで価格上昇は避けられなくなる。そんなことまで考えると、これはこれでいいバランスとも理解することもできる。

 

 

es_グリルグリルを強調するというデザインテイストは変わっていないが、表現を変化させるという手法によって、立体感を作り出し、高級感を演出。ヘッドランプ下部からグリル脇、そして、バンパーボトムに配置されたフォグランプ部分までメッキのラインもポイント。

 

es_インパネインストルメントパネルからドアトリムに掛けて合成皮革をあしらい、高級感を演出。ナビゲーションは、ディーラーオプションとなるT-Connect10インチタイプ。ラインパターンが特徴的なブラウンレザーライン加飾パネルはGi“Premium Package”専用品。

 

es_フロントシートブランノーブ+合成皮革のシート地を採用したシート。滑りづらいだけでなく、見た目、感触を含めて高級感あり。フロントシートは十分なサイズ感を確保しながら、適切なサポート性を備える。

es_セカンドシート

ハイブリッドモデルのセカンドシートは独立したキャプテンシートで、最大810mmのスライド量によって、様々なシーンへの対応はもちろん、ゆとりあふれるスペースを確保している。独立したキャプテンシートは、前後だけではなく、左右への移動も可能としている(写真左)。

es_サードシート
5:5の分割可倒式を採用。シートのはね上げはリアゲートから行うが、ダンパーによるサポートもあって、力をそれほど必要とせず、イージーに行うことが可能。

 

es_コンセント2インパネのセンター下部に充電用USB端子(2.1A)を2つ、センターコンソールボックス後ろにも同様にUSB端子2つ配置。

 

es_ラゲッジボックススーパーラゲージボックスと呼ばれるフロア下収納を設定。ガソリンモデルよりも容量は少なくなるが、それでも111L分を確保。6:4分割式デッキボードを採用。

 

es_センサー
 
フロントウィンドウ上部に設置されたセンサーユニット(レーザーレーダーと単眼カメラ)を利用したToyota Safety Sence Cを標準装備(16年1月より)。機能は、衝突の回避、被害軽減をサポートするプリクラッシュセーフティシステム、車線逸脱を知らせてくれるレーンディパーチャーアラート、状況に応じてヘッドランプもハイビーム、ロービームをセレクトしてくれるオートマチックハイビームの3つとなっている。

 

es_エンジンパワーユニットは、2ZR-FXE型1.8Lガソリンエンジンと、5JM型モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを採用。モーターによる力強い加速と環境・燃費性能をハイバランス。JC08モード燃費は23.8km/Lだが、今回、取材という悪条件ながら19.8km/Lを記録。

 

es_リア全景
フロントフェイスのデザインテイストに合わせるように、バックドアガーニッシュデザインにもナンバー横に縦方向のラインをデザイン(従来はワイド感を強調)。ボディーサイズは、全長4695mm×全幅1695mm、全高1825mmと、5ナンバーサイズをキープし、取り回しやすさをトピックとする。ホイールは、切削光輝加工にダークグレーメタリック塗装を施した新タイプを採用。