【紹介/試走】SUZUKI HUSTLER X turbo 4WD〜前編

2014.6.23

    • 四輪駆動車
    • スズキ

ストレス・フリーな遊べる軽

mag_hus_01

全グレードに4×4車あり
廉価グレード設定も好印象

昨秋の東京モーターショーで発表され、今年1月の販売開始から現在まで毎月平均6,000台以上、多い月は7,000台超で推移…という販売実績を誇るスズキ・ハスラー。

 

プラットホームを始め多くのコンポーネントを共有するスズキのドル箱車:ワゴンRには及ばぬものの、スズキ久々の大ヒットモデルとしてマーケットを活気づけている。

 

ラインナップは全て5ドア車で、グレードは上から「Xターボ」「X」「Gターボ」「G」「A」の5タイプ。全てのグレードにFWD(前輪駆動)と4WDが設定され、ノンターボのGとAには5速MT車も用意されている。

 

エンジンは、ワゴンRやスペーシアと同じ直3、横置きのR06型を全車に搭載。ターボ車(Xターボ/Gターボ)にはインタークーラーが装備され、最高出力/最大トルクは64PS/9.7kgmをマークする。

 

試乗車は、最上級グレードであるXターボ 4WDのAT車(CVT)。最上級グレードと言っても、レーダーブレーキサポートや誤発進抑制機能等、最新技術の採用や、インテリアの装飾等は、下位グレードのGやXとほとんど変わらない仕様。

 

差別感がない…と言うよりは、キチンと必要最小限な廉価グレードである「A」を設定している…という点が好印象だ。

 

街ではストレスフリーな1台
直立したウインドゥ類もマル

さて、このハスラー、ほんの数分間街を走らせてみるだけでも、とにかくストレスの少ないクルマであることが伝わってくる。

 

発進加速、追い越し、信号や「止まれ」でのゴー/ストップ、車庫入れと、街乗りのあらゆる場面でストレス・フリー。立ち上がり鋭く加速し、ステアリングも クイック。視界が広く見切りの良い四角いボディは車両感覚を掴みやすく、縦列駐車も楽々こなせる。停止寸前にエンジンを止めるアイドリング・ストップ機構 は、発進時の違和感もなく、ごく自然な運転が可能だ。

 

また、同じトールワゴン型SUVでも、窓面積や空力特性を考慮して角度を寝かせたウインドゥ類を持つ今どきのワゴンに較べ、直立に近い角度のウインドシー ルドや窓ガラスを持つハスラーの「車内への(日光の)射し込みが少ない」というメリットは多大。真夏の炎天下での冷房効率が良く、駐車中の車内(特にシー ト)温度上昇も緩和できることは、空力性能上の不利をカバーして余りある。

 

現行型ジムニー(ターボ)と較べてどうか? という声もよく聞く。エンジンの最高出力値は同じで、最大トルクはややジムニーに劣るものの、その発生回転数は低く、パワーバンドもジムニーより低め。車 重はハスラーが約100kg軽い。タイヤも小径。これらのスペックからも想像できるとおり、街中ではジムニーより機敏に走り回れる。

 

mag_hus_02【諸元表】〜SUZUKI HUSTLER
■車種:Xターボ 4WD
■型式:DBA-MR31S
■年式:2014年
■全長×全幅×全高:3,395mm × 1,475mm × 1,665mm
■ホイールベース :2,425mm
■トレッド(F/R):1,290mm
■最低地上高:175mm
■最小回転半径:4.6m
■乗車定員:4名
■車両重量:870kg
■エンジン型式:R06A型
■エンジン形式:水冷直3-DOHC ターボ
■燃料供給装置:EPI(電子制御燃料噴射装置)
■ボア×ストローク:64.0mm×68.2mm
■総排気量:658cc
■最高出力(NET):64PS/6,000 rpm
■最大トルク(NET):9.7kgm/3,000 rpm
■圧縮比:9.1:1
■使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
■タンク容量:27リッター
■トランスミッション形式:自動無段変速(CVT)
■変速比:前進4.006〜0.550(LOW:4.006〜1.001、HIGH:2.200〜0.550) R/3.771
■最終減速比:4.572
■ステアリング形式:ラック&ピニオン式
■サスペンション:(前)マクファーソンストラット式/(後)リジッドアクスル式コイル
■ブレーキ:(前)ベンチレーテッド・ディスク/(後)リーディングトレーリング・ドラム
■駐車ブレーキ:機械式後2輪制動
■タイヤサイズ:165/60R15
■車両本体価格:1,621,080円(※2トーンルーフ仕様車:1,664,280円)