Smokin’ Wheels 2016 in Guam

2016.5.14

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  • 2016年4月15日(金曜日)~17日(日曜日)(観客総動員数2万人) グアム・インターナショナル・レースウェイ(ジーゴ) 文、写真/緒方昌子


IMG_7918 (1)30年以上の歴史を重ねる
Smokin’ Wheels の魅力

『2016 Smokin’ Wheels』が、4月15日(金)~17日(日)、グアムのジーゴにあるインターナショナル・レースウェイで開催された。『Smokin’ Wheels』(スモーキン・ホイールズ)は、マリンリゾートとして知られるグアムで、30年以上も開催されている国際オフロードレース&総合モータースポーツイベント。広大なレース場では、ATV、2輪、バギー、4WDなどの耐久レースのほか、笑いを誘うマッドドラッグやドリフト、ドラッグレースなど、さまざまな競技が目白押しで、グアムの週末を彩る。

 

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Smokin’ Wheelsを主催するのは、グアム・レーシング・フェデレーション(GRF)と日本ATV協会(http://www.atvjp.com)。GRFのヘンリー・シンプソン代表と湯浅哲兒会長の協力体制により、長年大会の歴史を刻んできた。オフロードレース場では、毎年、全日本ATVチャンピオンシップレースの第2戦目が開催されることもあり、ATVの選手はもちろん、耐久レースやドリフトなどの自動車競技に出場する日本人選手が多く訪れる。

 

会場では、モータースポーツイベントのほかに、プロも競い合うスモーキングリルバーベキューコンテストや、ナイトイベントのカーフェスタなども行なわれ、小さい子どもを連れた家族連れや若者が、朝から晩まで楽しむのが恒例だ。日曜日のランチタイムには、オフロードコースエリアの入り口のバーベキューコンテスト会場から、チキンやビーフ、ポークがそれぞれ秘伝のタレで焼かれるいい香りや笑い声が溢れていた。そのほか、ドリンクやフードの店、カー用品などのグッズ販売店、カーディーラーの出店もあり、レース以外にも賑わいを見せていた。

 

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また、目についたのは来場者の駐車場スペース。アメリカならではだと感じたのは、駐車した普通のクルマに「ON SALE」とビラが貼られていたりすること。ワゴンやSUV、4×4など、さまざまな車種がずらっと並び、なかなか壮観だった。なかには個性的なカスタマイズを施した4WDもあり、現地の流行が見られるのもクルマ好きにはたまらないだろう。そんな楽しみ方も、グアムならでは。

 

今大会のオフロード3時間耐久レースの舞台は
ますますハードなハイスピードコースになった

Smokin’ Wheelsのなかでも一番人気は、メインイベントのバギーと4×4による「オフロード3時間耐久レース」。真っ青な空、灼熱の太陽のもと、日本では見ることのできないダイナミックなコースを、プロもアマチュアも国も排気量も違うマシンが、同じ土俵で勝負するのが大きな魅力で、毎年挑戦する日本人選手も多い。

 

オフロードコースは、メインスタンドのある舗装されたオーバルコースも含め、赤土、硬いサンゴの岩、その上に敷かれた砂利など、路面は変化に富んでいる。今年は、昨年一新されたコースレイアウトが多少修正されていた。メインスタンドから蛇腹のタイトコーナー、上り勾配のついたロングストレートには、ふるい落としをかけるようなジャンピングポイントが設けられた。小型のマシンが、ロングストレートでハイスピードをマークする大型マシンを回避するための大きなすり鉢のコースも設定。そこからコーナーをターンすると大きくうねるようなウォッシュボード、両サイドが切り立つ山のようなジャンピングポイントが連続する下りコーナーなど、耐久という言葉がぴったりなハードなステージが連続している。

 

ここ数年、5,700ccという大排気量のバギーの出場が増えているが、トントンとジャンプするのが得意なバギー向きのコースで、4×4にとっては熱ダレに強く、よく伸びる足まわりとしっかりとした補強が不可欠だ。コース1周の正確な距離は未発表だが、3kmは下らないだろう、スピードがのるストレートで150~160㎞/h以上のスピードをマークする選手は、1周のベストタイムが2分11秒台だった。

 

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バギーと4×4を排気量2000㏄を基準にアンダークラス、アンリミテッドクラスに分けるものの、今大会にはジムニーもエントリーしているので最小排気量は660cc、最大排気量は5,700㏄と、排気量差はあまりに大きい。大排気量のバギーがダイナミックにジャンプして疾走する中、ジャンプの苦手な4WDは、凹凸をなめるようにして走らなければマシンが壊れてしまう。どこまで我慢してどこまで攻め込むか、マシンの作り込みとドライビングテクニックが試されるところだ。

 

塙郁夫選手6度目の総合優勝!
ベテラン勢の奮闘が光る

今年、日本ATV協会が率いる日本人チームは、ATV:15台、二輪:1台、バギー:12台、4×4:9台、ドリフトマシン:1台で、総参加台数38台、参加人数121名となった。注目の「オフロード3時間耐久レース」には、日本勢は21台、グアム勢が5台で全26台がエントリーした。日本人選手は、「バハ1000」や「パイクスピークヒルクライム」で活躍するプロドライバー塙郁夫選手を筆頭に、国内外でのラリーやレース経験のあるベテラン選手が顔を揃えた中、初出場した若手もいて、どことなくピットが賑やかになった。マシンといえば、排気量5,700㏄エンジンを積んだDS2というバギーが今年は5台もエントリーし、2,000㏄エンジン・4×2のオリジナルトロフィトラック、5,700㏄のタンドラなどに加え、660ccのスリッパや初出場の4×2のジムニーなど、ニューフェイスも登場。

 

金曜日の試走から土曜日の予選にかけて、L/Cガンダムの塙選手、ここ数年トラブル続きだったパジェロエボベースマシンのTAKE OFF坂巻勝彦/田代洋選手、ハイラックスベースマシンのLIMIT荻原達哉選手、ロッキーベースマシンの山下泰宏選手ら、4×4のベテラン勢のほとんどはノートラブルで順調そのもの。予選では、塙選手のライバルであるジョイ /Jr.クリストモ選手がミレニアムマシンでトップタイムをたたき出し、ポールポジションを獲得。2位に塙選手、3位にDS2の高橋雄一選手がついた。ビークロスベースマシンの渡辺幸哉/加藤俊弘選手は、トランスファー、フロントデフの破損とトラブルが続いたものの、2WDで決勝に臨むことになった。ジムニー、エスクードは、結城大策/後藤喜三雄選手のJB43以外は好調に歩を進めた。起伏の激しいコースで、硬い岩、ふかふかの砂利という路面に戸惑い、うっかり飛んでしまってミッションや足まわりにトラブルを抱えるのは例年のことだが、4×4勢は比較的順調だった。それに比べて、ハイスピードでの勝負に強いバギー勢は、トラブルを抱える選手が多かった。チームDRMのDS2のほとんどが金曜日の晩、土曜日の晩の遅くまでピットでの修理に追われていた。

 

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決勝は、予選タイム順に並び、コースを1周して整列し、一気にスタートした。観客も息を飲む緊張感の一瞬、次第にエンジン音がバラけて行く様は、圧倒される。周回を重ねるごとにヒートアップする選手達は、マシンのありったけの力を発揮させる。3時間という時間配分と戦略を練りながら、激走するマシン。前半、飛ばしていたジョイ /Jr.クリストモ選手の様子を見ながらペース配分していた塙選手。後半、追い上げのハイスピード勝負は素晴らしく、周回数73周で4WD・アンリミテッドクラス及び、6回目の総合優勝を飾った。そしてバギーアンリミテッドクラス優勝・総合2位を獲得したのは、69周・DS2のデイヴ松井選手。同クラス2位・総合3位には、69周、数秒の差でDS2でのニューフェイス、高杉健吾/藤村雄大選手が入った。塙選手のライバル、ジョイ /Jr.クリストモ選手は、前半飛ばし過ぎたためか、後半戦に入った40周でマシントラブルにより戦線離脱。4WDアンリミテッドクラス2位・総合4位には、67周で荻原選手、同クラス3位・総合8位には63周で坂巻/田代選手が入った。そして昨年バギーアンリミテッドクラス・総合優勝したDS2の高橋選手は、66周でクラス3位・総合5位となった。4WD2000㏄アンダークラスでは、優勝は58周でノーブルRT-WAKO’S立入豊明/植西博之/盛井啓宣選手のジムニーJB33 。同クラス2位が、56周で山下選手のパジェロ、3位に34周でトラブル続きだった結城大策/後藤喜三雄選手のJB43が入った。バギー2000アンダークラス優勝は、65周を順調に走った天内勝一選手が獲得。そして2WD仕様のJB23で出場した高橋兼史選手も、初出場ながら60周で同クラス2位と健闘、3位には39周でティム&ロバート選手が入った。

 

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今大会は、ダイナミックなコースをハイスピードで勝負する戦いで、排気量差や飛べないマシンが、苦戦を強いられていたのを強く感じた。そんな中、4WDアンリミテッドクラスのベテラン勢のマシンの壊れない造り込みが目を引いた。初めてデビューした若手の今後の活躍にも期待がかかる。日本では味わえない「オフロード3時間耐久レース」の醍醐味は、生で味わうとヤミツキになるようだ。
『2016 Smokin’ Wheels』の3日間、観客動員数は延べ2万人。南国グアムで、観光のついでにモータースポーツ三昧に浸ってみるのはいかがだろうか。

 

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ちなみに4×4では、優勝候補の塙郁夫選手のL/Cガンダム、ベテラン勢のTAKE OFF坂巻勝彦/田代洋選手のパジェロエボ、LIMIT荻原達哉選手のハイラックスサーフ、渡辺幸哉/加藤俊弘選手のビークロス、山下泰宏選手のパジェロ、赤池文敏選手のタンドラ、ノーブルRT-WAKO’S立入豊明/植西博之/盛井啓宣選手のジムニーJB33、結城大策/後藤喜三雄選手のジムニーJB43、Bandit Japan青野泰久/伊藤芳朗/西村文克選手のエスクードの9台が出場。変わりどころといえば、バギー2000アンダーにカテゴライズされた高橋兼史選手の4×2仕様のジムニーJB23。バギーでは、森本達哉選手が2600㏄のチェノウスマグナム、天内勝一選手、そして大桑麻喜生選手がチェノウスマグナム1600㏄、佐藤和夫選手が1000㏄の佐藤SP、能登知徳/荻原慎哉選手が660㏄のスリッパ、高橋雄一選手、デイヴ松井選手、廣瀬光昭選手、勝又英幸選手、高杉健吾/藤村雄大選手らがDS2で出場。

 

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塙郁夫選手(4WD unlimited)

 

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TAKE OFF坂巻勝彦選手(4WD unlimited)

 

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LIMIT荻原達哉選手(4WD unlimited)

 

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渡辺幸哉選手(4WD unlimited)

 

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赤池文敏選手(4WD unlimited)

 

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RA-NO’S浦野雅樹選手(BUGGY unlimited)

 

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勝又英幸選手(BUGGY unlimited)

 

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JAOS能戸知徳選手(BUGGY 2000under)

 

 

主催:日本ATV協会/グアム・レーシング・フェデレーション(GRF)
冠協賛:APL(American President Lines Ltd)
協賛:レオパレスリゾートグアム/日本レンタカー/バーガーキング/株式会社RSタイチ/株式会社名西運輸/ISAトラベル 中西興産株式会社/MONSTER/Miller Lite/グアム政府観光局/CARS PLUS/CYCLES PLUS/TRIPLE J FORD/他