【BF Goodrich】Rubber Sole:BF Goodrich All-Terrain T/A KO2

2015.6.10

    • タイヤ
    • Jeep
  • 本場アメリカのデザートレースで鍛えられてきたポテンシャル、その性能をダイレクトに表現したブロックデザインやホワイトレターに代表されるファッション性などを特徴とする、BFグッドリッチ・オールテレーンT/A。 その初代モデルは1976年に登場し、日本の四駆ブームと重なって、まさにヨンクのマストアイテムとなっていたことを覚えているオーナーも多いことだろう。 そして、そのアドバンテージを変えることなく、マッド、ロック、グラベルといった性能をブラッシュアップした最新モデルである「オールテレーンT/A KO2」がデビューを果たした。 (本文:吉田直志/写真:佐久間 清人)


IMG_2746オールテレーンT/A KO2 日本初上陸!!

BFグッドリッチのオールテレーンT/Aといえば、オンロードからオフロードまで満足感の高い、つまりオールマイティなキャラクターを特徴としたタイヤであるが、どちらかといえば、ド・真ん中というよりは、オフロード性能に寄ったキャラクターが与えられていた。

 

そして、そのデザインも、イマドキのATタイプとは異なり、ストレートグルーブよりもブロックパターンのほうがはっきりと目に飛び込んでくるトレッドデザ インと、ホワイトレターなど、オフローダーであることを主張するにピタリとくるものばかりを持ち合わせ、それがほかには見当たらない魅力となっていた。

 

そして、そのキャラクターをさらに引き上げた新世代モデル「オールテレーンT/A KO2」をデビューさせた。ポイントは、オフロードにおけるタフさ、耐久性そしてトラクション性能の3つだ。

 

ひとつ目のポイントであるタフさについては、タフサイドウォールテクノロジーによって、本場アメリカのデザートレースで培われたラフサイドウォールラバー とニューデザインをショルダー部に施したこと。従来よりもショルダー部の厚みを4.5mm増したことで、外からのダメージにより性能が落ちることを防ぎ、 アドバンスド・デフレクション・デザインの採用によってショルダーブロックの裂け・割れを抑えているという。

 

耐久性については、特にグラベルにおける性能をブラッシュアップ。まずは、アドバンスド・タイヤ・フットプリントシェイプ、インターロッキング・トレッド デザインの採用によって、均等な接地圧を実現して偏摩耗を抑制。そして、ストーン・イジェクターによってダートランなどでの石噛みを防ぐ。結果として、グ ラベルでのチャンキング(分割されてしまうような損傷)や、ブロックの引き裂きといったダメージを抑える、つまり耐久性を確保しているという。

 

そして、トラクション性能については、トレッドパターンをリファインしながら、トレッド部にこだわりを見せたことが特徴だ。ショルダー部でも積極的にトラ クションを確保できるようにとショルダー部に凹凸を交互にデザインしたセレイテッド・ショルダー・デザイン、タイヤの空気圧を下げた際にトラクションを得 やすくするサイド・バイター・ラグ、そして、排土性をアップさせてくれるマッド・クリーニング・トラクションバーなど、もはやオールテレーンとは呼べない ような、性能を与えている。

 

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いよいよオフロード試乗
MT然としたラフロード性能がベールを脱ぐ!

今回は、マッド、ロック、ダートといったシーンでそのポテンシャルをチェックしたが、標準的なオールテレーンタイプのタイヤに感じていた、オフロードでのあと少しの物足りなさが見当たらなかったことが印象に残った。

 

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ステージ1:ロックセクション

ロックにおいて、ショルダー部のパフォーマンスをチェックしようとギリギリのラインを選ぶと、サイドウォールの適度なたわみと、セレイテッド・ショルダー・デザインも相まって、岩を包み込むように捉えており、そのポテンシャルの高さに驚いた。

 

ちなみに、この日のテストフィールドは、前日までの強い雨によってどこもかしこもマッディなコンディション。ロックへアプローチするにもタイヤに泥がついたままロックへとアタックしなければならず、ロックを語るには不利な状況だった。

 

しかし、グリップ感が明確に伝わってくるため、このままだと滑りそうかが分かりやすく、このままアタックすべきか、それともラインを変えるべきか、そんな先読みがとてもしやすかった。

 

そう、ロックにおいて大切なのはグリップ力だけではなく、そのグリップ感であり、そういった面から頼もしさを感じた。

 

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ステージ2:マッドセクション

マッドセクションでもその好印象ぶりは変わらなかった。ATタイプのタイヤでは、粘度の高いマッドでは、目詰まりを起こしてしまうのが常だが、「オールテ レーンT/A KO2」では、多少泥が詰まろうとも、少々アクセルを踏み込んでタイヤを回せば、目詰まりした泥を簡単に飛ばせることもあって、思うようにトラクションが 得られないような状況にはならなかった。

 

低速での走りに対しては、泥の排出を導いてくれるマッド・クリーニング・トラクションバーのサポートによって、泥が排出されている状況も確認できた。

 

マッドセクションへのアタックでは、轍をいかに利用するか、もしくは踏み外さないかがキーとなることがある。大したことのない轍であっても泥の状況によっ ては、落ちたらはい上がることは難しいし、逆に上手く落として、導かれるままに走っていれば簡単にクリアすることができるもの。

 

あえて轍を乗り越えるような操縦をしてみたところ、新しくデザインされたショルダー部で轍の壁を捉えて、なんと轍を登ろうとしていた。ただ、あまりに水気 の多い泥だったこと、車両重量のあるJKラングラーだったこともあって、グリップを失い轍へと引き戻されてしまうのだが、そもそも登ろうとしているそのポ テンシャルにオドロキ、そこにATレベルを大きく超えている実力を感じた。

 

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ステージ3:ダートセクション

ダートではコントロール性に富んでいた。

均等な接地圧を実現したことにより、路面トレース性能に長けており、安定性、操縦性ともにハイバランスさせている。そして、いずれのシーンでも感じたグ リップ感が、コントロールのしやすさ、さらに楽しさを導き出していた。コーナーではそのグリップ加減が実に分かりやすく、どこまでアクセルを踏んでいくべ きか、さらにはカウンターをどのくらい当てればいいのかが、実に分かりやすかった。

 

テストフィールドは、場所によって草や泥が混じっていたが、マッドのシーンでも述べた通り、少々目詰まりを起こそうとも、パワーをもってタイヤを積極的に 回して泥を吹き飛ばすと、すぐにグリップを回復するため、そうしたシーンであってもクルマを前進させようとすることも印象に残った。

 

ATタイプのタイヤと聞くと、どっちつかずの中途半端さをイメージしてしまう人もいるかもしれない。
しかし、このオールテレーンT/A KO2は、オンからオフまでというオールマイティさを持ちながら、ハイレベルといえるほどのオフロード性能を手に入れていた。

 

MTタイヤで日常を過ごすのははばかられる、でも、フィールドではオフ性能を妥協したくない、そんなオーナーにはぴったりのタイヤと言えよう。

 

07-207-107-3トレッドパターンは従来のオールテレーンT/A的なテイストを持っているが、ショルダー部は積極的にトラクションを確保しにいきます! と宣言しているかのようなアグレッシブなデザインを採用。定番となるホワイトレターも相まって、ヨンクたるスタイルを表現するにもぴったりなタイヤ。

 

IMG_3151オフロードだけではなく、オンロードでの快適性も持ち合わせていることが、このオールテレーンT/A KO2のトピック。LT規格となるものの、路面からの衝撃をしっかりといなしてくれるし、ロードノイズも気にならないといった快適性を持っている。

 

IMG_3003トレッドパターンのリファイン、そして、マッド・クリーニング・トラクションバーの新採用によって、ATタイプでありながら、MTタイプのような排土性を語ることができる。

 

IMG_2852フラットダートでは、ハイバランスされたコントロール性と安定性によってまさにドライビングを楽しめた。少々、マッディなシーンでは、意識的にアクセルを踏み込んで泥を飛ばしてやると、簡単にトラクションを回復してくれる。

 

IMG_2993そのコントロール性能は、コーナリングではグリップ走行におけるオンザレール感覚による安心感を提供している。グリップ感がつぶさに伝わってくるため、意図的にリアを振り出してわずかにカウンターを当ててコーナーを駆け抜けるといった走らせ方では、楽しさが生まれていた。

 

IMG_2767意図的にショルダーを使ってロックを登るようなラインを選んだが、ご覧の通りサイドウォールが適度にたわみ、そしてショルダー部の凹凸を岩の形状にうまく 合わせて、グリップを得ようとしている。また、グリップ感が伝わってくるため、登れるのか、諦めるべきかといった判断もしやすい。

 

 

 

 

 

 

◆撮影協力:タイガーオート 下館オフロード