YOKOHAMA GEOLANDAR A/T-S LT285/70R17

2011.8.28

    • タイヤ
    • トヨタ
  • ジオランダーA/T-Sに「LT285/70R17」「LT285/65R18」 という2サイズが新たにリリースされた。 今、最もアツいFJクルーザーのカスタムタイヤとして待望のサイズ追加だ。 JAOSの最新デモカーに装着し、さっそくインプレッションしてきた。 (文/田端邦彦、写真/山岡和正


待ってました! ジオランダーA/T-Sに
カスタムFJクルーザーにピッタリの新サイズ登場

GEOLAN-AT03

路面が悪いほど活き活きとしてくる

FJクルーザーの純正タイヤサイズは265/70R17。シャーシーを共有するプラドと比べても、ひとまわり大きなサイズとなる。今回、 JAOSの50mmアップ仕様デモカーに装着したのは、トレッド、外径ともさらにワンサイズ大きい「LT285/70R17」。アグレッシブなトレッドパ ターンと相まって、見た目の迫力は格段にアップしている。

 

今回はジオランダーA/T-Sの定評あるオンロードでのパフォーマンス、ダート性能に加え、サイズ変更によって印象がどう変わるのか? についても合わせてインプレッションしてみたい。幸いなことにJAOS本社近くには、タイヤの性能を十分に試せる峠道や林道が豊富にあるのだ。

 

まずは榛名湖に向かうタイトなワインディング路でインプレッション。舗装状態は決して良いとは言えず、ところどころ舗装の補修跡があったり、路 面が凹んでいたりする。道幅も対向車とのスレ違いがままならない状況だ。だが、こうした路面こそジオランダーA/T-Sの衝撃吸収力や静粛性が本領を発揮 するところ。サスペンションはノーマルの乗り味に近いソフトなセッティングだが、サスでは吸収しきれない細かな凹凸をしなやかなトレッドとサイドウォール がきれいにいなしてくれる。

 

この快適さは、ノーマル以上と言っていいだろう。今回は残念ながら高速道路を走る機会はなかったが、ハイスピードでの移動も得意分野であること は間違いない。また、この50mmアップサス+LT285/70R17の組み合わせだけでなく、ノーマルに純正サイズのジオランダーA/T-Sでも同様の 印象が得られるはずだ。

 

車高アップを感じさせない走り

約50mmの車高アップにより、重心も当然高くなっているFJクルーザー。コーナリングでは本来大きなロールに見舞われるところだが、JAOS ではそれを前後の強化スタビライザーで抑制する、という手法をとっている。カスタム内容の詳細についてはJAOSデモカーの紹介ページをご覧いただきたい が、特にリアのスタビライザーを強化した設定となっているのが、このサスセッティングにおける特徴だ。車高アップ・カスタムとしては非常に有効な手段だ が、ロールを強制的に抑える…ということは、それだけタイヤの能力に頼る部分が大きい、ということでもある。デキの良いサスペンションも、タイヤの選 択次第ではピーキーなコーナリング特性になってしまうことがある。

 

だがスピードを上げていっても、ジオランダーA/T-Sの接地感は確かだ。ステアリングを通してタイヤがグッ、と踏ん張るフィーリングがダイレ クトに伝わってくる。直進時は非常にしなやかな印象であるにもかかわらず、コーナリング時にはガッチリとした剛性感と、路面に食らいつくような高い設地感 がもたらされる…この不思議なフィーリングこそ、ジオランダーA/T-Sのマジックだ。トレッドを拡幅した効果で横方向の安定性が一層高まっている が、ハンドリングには曖昧なところがない。

 

FJクルーザーのようなオーセンティックSUVの場合、高扁平のハイグリップタイヤを装着するとかえって操縦安定性が損なわれる場合がある。柔 らかなサスペンションの設定に対してグリップ力が強すぎるために、路面の轍にステアリングを取られやすくなるのだ。もちろん、その分サスペンションをスト リート寄りにチューニングすれば問題ないが、今回のデモカーはノーマル同様にソフトライドな設定。HTタイヤやオンロードタイヤよりも、ATタイヤの方が しっくりと馴染む。特にジオランダーA/T-Sは高いグリップ能力を確保しつつも、良い意味での”マイルドさ”が残されており、今回のような車高アップカ スタム車との相性も抜群に良いのである。

 

タイヤとの会話を楽しむ

さて、最後に林道でラフロードにおけるパフォーマンスをチェック。ギャップを越える時のしなやかなフィーリングはオフロードでも健在で、シート座面から伝わる感触がとても気持ちいい。

 

オンロード主体のATタイヤが多い中、ジオランダーA/T-Sはオフロード性能にも十分に配慮したトレッドを持つタイヤだ。広いシーエリアと全 てのブロックに配置されたエッジが強いトラクションを生み出している。小石の浮いた砂利路面でのコーナリングでは、さすがにグリップを失い始める…特 に下りでは固められたリアサスの影響でテールが流れ気味になるが、そこからのコントロールがたやすいことこそジオランダーA/T-Sの美点だ。「この速度 までは大丈夫」「さあ滑り始めたゾ!」というタイヤからのインフォメーションが豊かであるため、ギリギリのところまで攻められるのである。

 

様々な路面コンディションでの使用を前提とするATタイヤであっても、このような低ミュー路で完全にグリップを確保するのは不可能。だからこ そ、ドライバーとのコミュニケーション能力が高く、扱いやすいことがATタイヤの使命となる。ジオランダーA/T-Sはそうした味つけが絶妙で、オフロー ドのことをよく分かってるナ〜、というフィーリングなのである。

 

快適性や衝撃吸収性、ハンドリングなどのパフォーマンスが高いだけではない。あらゆる所作が”心地よく”感じられるのが、このタイヤの魅力だ。 今回はLT285/70R17という比較的ファットなサイズでインプレッションしたが、そうしたジオランダーA/T-Sならではの魅力は全く損なわれてい なかった。

 

LT285/70R17サイズのジオランダーA/T-Sを装着したJAOSのFJクルーザー。車高はスプリングで約50mmアップされている。ホイールハウスとの隙間がなく、見た目のバランスがいい。

LT285/70R17サイズのジオランダーA/T-Sを装着したJAOSのFJクルーザー。車高はスプリングで約50mmアップされている。ホイールハウスとの隙間がなく、見た目のバランスがいい。

 

FJクルーザーの純正タイヤ265/70R17に対して、外径で約30mm、幅約10mmのボリュームアップ。車高アップ量やホイールのオフセット量、車両ごとの個体差によってはタイヤとホイールハウスが僅かに干渉する可能性があるので、装着の際にはプロショップに相談を。

FJクルーザーの純正タイヤ265/70R17に対して、外径で約30mm、幅約10mmのボリュームアップ。車高アップ量やホイールのオフセット量、車両ごとの個体差によってはタイヤとホイールハウスが僅かに干渉する可能性があるので、装着の際にはプロショップに相談を。

 

しなやかなトレッドゴム、サイドウォールは衝撃を首尾良く受け止めてくれるが、剛性自体は高く、コーナリング時の変形は極めて少ない。70扁平という低扁平サイズにして剛性感が失われないのはサスガだ

しなやかなトレッドゴム、サイドウォールは衝撃を首尾良く受け止めてくれるが、剛性自体は高く、コーナリング時の変形は極めて少ない。70扁平という低扁平サイズにして剛性感が失われないのはサスガだ

 

ブロックの剛性を確保しつつ、グルーブのセルフクリーニング効果を高めることでオフロードでのトラクションにも寄与するオールDAN2ブロック。

ブロックの剛性を確保しつつ、グルーブのセルフクリーニング効果を高めることでオフロードでのトラクションにも寄与するオールDAN2ブロック。

 

ブロック末端をラウンド状に面取り加工することで偏摩耗を抑制し、摩耗後のノイズを抑えるラウンドブロック。

ブロック末端をラウンド状に面取り加工することで偏摩耗を抑制し、摩耗後のノイズを抑えるラウンドブロック。

 

上段に幅広の溝、下段がジグザグの溝という複雑な形状を持つ3Dデュアルサイプ。これがブロックの倒れ込みを抑制し、剛性を高める効果を生む。新品時には排水性を高め、摩耗後にはエッジを増やすことでグリップ力を確保する。

上段に幅広の溝、下段がジグザグの溝という複雑な形状を持つ3Dデュアルサイプ。これがブロックの倒れ込みを抑制し、剛性を高める効果を生む。新品時には排水性を高め、摩耗後にはエッジを増やすことでグリップ力を確保する。

 

ダート路でのハンドリングは特筆すべきポイント。今回テストしたデモカーのサスペンションはフロントにある程度動きを与え、リアで安定させる運動性を重視した設定だったが、ジオランダーA/T-Sのコントロール性能あってのパフォーマンスだ。

ダート路でのハンドリングは特筆すべきポイント。今回テストしたデモカーのサスペンションはフロントにある程度動きを与え、リアで安定させる運動性を重視した設定だったが、ジオランダーA/T-Sのコントロール性能あってのパフォーマンスだ。

 

 

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