【林道ツーリング】長野県/町道高嶺線他

2016.7.8

  • mag-1607-04
    • 林道ツーリング
    • スズキ
  • 前回に続いて、今回も蔵出しネタをお届けしよう。 17kmという、今では稀少なロングダート長野県の『町道高嶺線』だ。 中央道の伊那ICもしくは諏訪ICからアクセス可能。 さらに足を伸ばせば、非常に素晴らしい林道もあるのだ。


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今や貴重な17kmのロングダート

国道152号線の東側を沿うように通じている『町道高嶺線』。中央道・諏訪ICから約5km、伊那ICから約10kmとアクセスしやすいのがポイント。しかも約17kmものダートランが楽しめる、とても魅力的な林道だ。

 

筆者は東京在中なので、その気になれば日帰りでも行ける。しかし、個人的に『近くて遠い林道』なのだ。と言うのも、この5年の間に2回ほど計画したのだが、いずれも走れなかったからである。

 

1回目はツーリングの2日目に走行予定だったが、大寒波が襲来して初日から大雪に見舞われ途中で引き返した。12月だったから仕方ない。そこで2回目は4月に行ったのだが、その冬は例年以上の大雪が降ったために残雪が深すぎて通行できず…。今回のレポートは昨年11月取材のものだが、まだ積雪はなく、工事等の通行止めもなかったので、何とか念願を達成できたのだ。

 

さらに、『町道高嶺線』から少し離れているが、素晴らしい撮影ポイントのある林道を見つけた。取材当日の天気予報は『晴れ』だったので、良い写真を期待ししつ、その林道も走破することに。

 

宿は木曽福島駅前にある、きそふくしま温泉『山みず季 URARA つたや』を選んだ。伊北ICのほぼ真西に位置するため、今回は諏訪ICからアプローチ。

 

『町道高嶺線』へは国道152号線の杖突峠から別れている道でアプローチするのだが、途中にいくつもの林道入り口がある。しかも「何だか楽しそう!」という雰囲気が漂っており、つい入ってしまうのだ。そして思いの外距離が長く、さらに多くの支線があるので、走り応えは十分。

 

それに満足して肝心の『町道高嶺線』が走れなかった…とならぬよう、しっかりタイムスケジュール管理するつもりだったのだが…。

凸凹が多くて走り応え十分!

案の定、途中で面白そうな林道を2本見つけてアタックしたために、予定より1時間以上も遅れてしまった。しかし、2本とも楽しめたので後悔はない。次は本題の『町道高嶺線』だ。

 

正直言って景色は今ひとつだが、走るのは楽しい! 冬期は大雪が積もるため、路面の至る所に深くて幅のある溝が掘られている。ビギナーだと「どうやって走らせるの?」、「この溝を跨げるの?」と不安になるレベルだろう。しかし、グリップ走行を心がけ、ゆっくりと進めば難なく越えられる。場所によっては車体がちょっと傾くけれども、とにかくゆっくり進めば横転するほどの危険性はない。

 

溝に加えて水溜まりが多いのも『町道高嶺線』の特徴と言えよう。雨上がりではないのに、全部で30箇所はあっただろうか? しかも道幅イッパイに広がっているから避けて通るのは不可能。泥が柔らかくなっているので、ゆっくり走っても下回りどうしても汚れてしまう…。帰宅してからの洗車が大変である。でも、それを苦労と思わせないほど、『町道高嶺線』は走り甲斐のある林道だ!

mag-1607-02降雨量が多い地域なのだろうか、『町道高嶺線』は、雨水で掘られた溝に加えて、水溜まり(それもなかなか深い)が非常に多かった。

 

 

mag-1607-03途中で見つけた細い支線を進んでいくと、白樺林となっていた。交通量が少ないので、コーヒータイムやランチに最適なスポットだ。

 

コストパフォーマンス満点の宿!

伊那にも温泉宿はあったが、評判が今ひとつだったり、惹かれるけど高級すぎたりで「コレだ!」という宿が見つからず。そこで範囲を広げて選んだのがきそふくしま温泉『山みず季 URARA つたや』。木曽福島駅の目の前にある、『電車を降りたら、すぐに温泉』をキャッチコピーとしている温泉宿だ。

 

大浴場は内風呂のみで、温泉は無色透明&無臭の含二酸化炭素・カルシウム炭酸水素塩冷鉱泉。クセのない泉質で、24時間入浴可能となっている。館内は清潔感が漂っており、露天風呂を備える豪華な部屋も用意されている。

 

当館の魅力は食事とサービス。趣向を凝らした和風創作料理で、一品一品がとても丁寧に調理されていて、目と舌の両方を楽しませてくれる。品目が多く、その量も絶妙。多すぎず、少なすぎずで、いい具合にお腹が大満足する。料理に関しては、これまでの林道旅の中でも、かなり上位にランクインするほどだ。スタッフの対応も素晴らしく、とても居心地の良い宿である。おかげで心身とも存分に癒やされた。

秘密にしておきたい絶景ポイント

さて取材2日目は筆者が苦労して見つけた、絶好の撮影ポイントへ。とある「キーワード」でググれば、簡単に見つけることができるのだが、正直あまり多くの人に知られたくないので、長野県某所としておく。

 

もちろん、そのポイントまでは林道が続いている。それもダートで、遠くに中央アルプスを望みながら高度を上げていくのだ。それだけで高揚する、とても素晴らしい林道だ。しかも斜度はかなりキツくて、ジムニーJB23のハイレンジ1速だと頭打ちになるが2速だとストール気味…。そこでローレンジの2、3速を使いながら前進し続けることに。そして緩やかになったと思ったら、そこには見事なまでの草原が広がっているのだ!

 

丘陵地の広々とした草原の中に丸い池がポツリと存在する。その背景には中央アルプスが広がっており、なんとも素晴らしい景観なのだ。

 

11月中旬、そして標高2,000mもの高所だから少しの積雪があり、池も凍っていた。これが溶けて青々としていたら、もっと綺麗な景色が楽しめただろう。今度は絶対に夏に来よう! と決心。とはいえ、これでも十分すぎるほどの美観に酔いしれたのであった。今なら、緑豊かな絶景が楽しめるはずだ!

mag-1607-042日目に走った、内緒の林道。牧草地になっているので、緩やかな斜面には緑が広がっている。とても開放感のある林道だ。

 

 

mag-1607-05池のそばにある支線。詳細な地図で確認したら、かなり奥まで通じていた。今度来た時は終点まで確認しに行くつもり。

 

 

mag-1607-07筆者が目的としていた『草原の中にある池』。春〜夏の間なら、緑の芝と森、青い空と池、連なる山々という色鮮やかな絶景が拝める。

 

 

mag-1607-08伊那市で昔から人気のB級グルメ『ローメン』。焼きそばでも油ラーメンでもない、なんとも不思議な味。好みが分かれるかな?

 

 

mag-1607-09『山みず季』の24時間入浴可能な大浴場。泉質はカルシウム炭酸水素塩冷鉱泉で無臭&無色透明だが、体が芯から温まる。

 

 

mag-1607-10中央本線・木曽福島駅の改札口を出ると、この景色が目に飛び込んでくる。これが『山みず季 URARA つたや』だ。
http://www.kisoji-tutaya.com/

 

 

mag-1607-11厳選された旬の食材を用いた創作料理を提供する。これは信州和牛と舞茸、長ネギの朴葉焼き。自家製の胡桃味噌がまろやかで、とっても美味!

 

 

mag-1607-12秘密の林道の帰りに立ち寄った食事処『風月堂』の人気メニュー『鹿肉とブルーベリーのカレー』。鹿肉は臭みがなくて柔らかだった。

 

文/内田靖 写真/山岡和正