【紹介/試走】RANGE ROVER EVOQUE HSE DYNAMIC

2016.3.4

    • プレミアムSUV
    • LAND ROVER
  •  目下、日本に正規輸入されているランドローバーはレンジローバー、レンジローバースポーツ、レンジローバーイヴォーク、ディスカバリー、ディスカバリースポーツの6モデル。


豪快!アメリカン・スピリット健在

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エンジンレイアウトはもはや注目に値しない

20160304a02 一見して、レンジローバー系とランドローバー系が並ぶシンプルな構成だが事実は異なる。レンジローバーとレンジローバースポーツはエンジン縦置きなのに対して、レンジローバーイヴォーグはエンジン横置。ディスカバリーはエンジン縦置だが、ディスカバリースポーツはエンジン横置。

 

 レンジローバーやランドローバーと同じ名を冠していても、その骨格からして全く異なる構成のモデルをそれぞれラインナップしている。せめて「スポーツ」の文字が付帯されているモデルはエンジン横置といった法則があればわかりやすいのだが、レンジローバースポーツとディスカバリースポーツのネーミングに共通のルールを見つけるのは難しい。

 

 前置きが長くなったものの、レンジローバーイヴォーグのヒットを見るに、実際のところ、エンジンが縦に積まれているのか、横に積まれているのかといったことは、ほとんど注目されることはないようだ。イヴォーグはこれまでのレンジローバーの支持層とは別の層を狙って開発されたモデル。そう言った意味で、イヴォーグはレンジローバーの期待通りの役割を担っている。

 

 今回試乗したレンジローバーイヴォーグは、どちらかといえばディスカバリースポーツと近い関係にある。同じ2リッターの直4ターボエンジンを横向きに積み、2列シートで5名乗車としたのがレンジローバーイヴォーグ、3列シートで7名乗車としたのがディスカバリースポーツと見ることもできる。ただし、エクステリアの方向性はイヴォーグが前衛的。低いチョップドルーフは英国車クラシックミニにもあった表現手法だが、イヴォーグのそれは今風に言えばクーペライク。大胆なクロスオーバーなスタイルを採用している。

 

 そのイヴォーグは2015年にテコ入れがあった。エクステリアではフロント・バンパーを刷新し、ヘッドランプをオールLED化している。インテリアではシートデザインを一新するなど、スポーティーかつラグジュアリィーな香りを一層際立たせている。ちなみに、そのタイミングで、「INGENIUM(インジニウム)」と名付けられた新世代のディーゼルエンジンユニットが投入されているが、現在のところ日本には正規輸入されていない。

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 レンジローバーイヴォーグのドライビングシートに座ると、想像に違わず天井は低く感じられる。しかし、オプションのパノラミック・グラスルーフを装備していたため閉塞感は希薄。イヴォーグを狙うなら、これはオススメの装備だ。ダイヤル形状のATセレクターを回して走り出すと、上質な加速に気持ちが上向く。低回転からシッカリとトルクがあり、9速ATが上手に速度を積み上げていく。同じエンジンを積むディスカバリースポーツも機動力にストレスを感じることはなかったが、イヴォーグの車重はそれより200kgほど軽い。ペダルを踏み増ししたくなる誘惑を感じながら、ついつい元気よく走らせたくなる。実際、有料道路の合流でも、キレ味よく交通の流れに乗せていくことができる。

 

 重心が低く感じられることもあり、ハンドリングは見た目のスポーティーな印象を損なわない。もちろん、基本的には安定志向。ドッシリとしたステアリングセンターに安心感を覚えながらクルージングできる。長距離ドライブも疲れが少ないはずだ。このあたりはレンジローバーの冠を頂くだけのことはある。

 

 試乗した最上級グレードのHSEダイナミックは6,870,000円(消費税込み)。エントリーグレードのSEなら4,960,000円(消費税込み)。こちらなら敷居が低い。トップ・オブ・SUVブランドのひとつであるレンジローバーが、このポジショニング。ルックス以上に前衛的なプライスタグを下げているのだ。

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【細部写真】

【エンジン】
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0-100km/hは7.6秒。最近のターボエンジンはゼロスタートでも低速でモタモタしない。イヴォーグのそれも例外ではない。

 

【インパネ】
20160304a06悪路を走る四輪駆動車なのに贅沢なインテリア。この世界観はレンジローバーが先鞭をつけたもの。高級車の佇まいだ。

 

【メーター】
20160304a07視点が泳がず、受け取りたい情報がスムーズに飛び込んでくる。機能的だ。

 

【シート】
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デザインが一新されたフロントシート(右)。タイトなホールドこそ狙っていないが、フィット感の良さは健在。リアシートは実用的(左)。ヘッドクリアランスこそ大きくないものの、押し込められたような窮屈さはない。

 

【荷室】
20160304arear5ドア仕様(HSEダイナミックのみ3ドアクーペも選べる)ではシートを上げられ、最大550Lの荷室容量を稼ぐ。

 

【車両本体価格】
レンジローバーイヴォーク
5ドア SE
\4,960,000(税込)

 

5ドア SEプラス
\5,870,000(税込)

 

5ドア HSE
\6,420,000(税込)

 

5ドア HSE ダイナミック
\6,870,000(税込)

 

5ドア オートバイオグラフィー
\8,070,000(税込)

 

クーペ HSE ダイナミック
\6,870,000(税込)

 

コンバーチブル HSE ダイナミック
\7,830,000(税込)

 

文/中村文大 写真/山岡和正