SUBARU HISTORY 2/4:SUVの先駆者スバル

2015.9.19

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  • スバルの歴史を振り返るべく、今回は2・3代目レオーネ、アルシオーネを紹介する。


レオーネ

2nd Model(1979〜1984)
ツーリングワゴンの誕生

leone_2LEONE SWING BACK 4WD
セダン、エステートバンから少し遅れてリリースされたショートホイールベースモデルのスイングバック。4×4モデルもしっかりラインナップされている。

 

1979年6月、2代目のレオーネが登場。全幅が1,500㎜から1,620㎜に大幅に拡大されるなどボディーサイズが大きくなり、エンジンも1.6リッターと1.8リッターの水平対向4気筒OHVエンジンが搭載された。前後サスは、初代同様フロントにマクファーソンストラット、リアにセミトレーリング式が採用された。ボディースタイルは、セダン、エステートバンでスタートしたが、同年10月にショートホイールベースの3ドアモデル・スイングバックを追加ラインナップ。スイングバックには1.3リッター水平対向4気筒エンジンも設定された。
2nd_chaseeセダンとエステートバンのエンジンは1.6リッターと1.8リッターに排気量アップ。サスペンションは前ストラット、後セミトレーリング。

 

4×4は各ボディーに設定されたが、1.8リッターの4×4システムは副変速機付きの「デュアルレンジ」を採用。オフ性能を重視したモデルとして位置付けられた。

 

1981年6月マイナーチェンジが施され、フロントマスクが角目4灯となった。翌月に5ナンバーステーションワゴンを追加。「スバル ツーリングワゴン」の誕生である。さらに11月には、4×4モデルにも3速ATを搭載。AT用のトランスファーとしてスバル独自の湿式油圧多板クラッチ「MP-T」を搭載した。

 

翌1982年には4×4モデルにターボ車を追加し、1983年には4×4ターボのAT車に油圧調整式ハイトコントロールが設定された。このように4×4モデルの機能アップと装備の充実が急速に進むにつれ、スバルはユニークな4×4メーカーとして広く認知されるようになっていく。

81_4WDtouringwagon1981年にマイナーチェンジされた角目4灯になったレオーネ。5ナンバーの「ツーリングワゴン」が登場した。

 

3rd Model(1984〜1994)
最後のレオーネ

allnew_leoneLEONE SEDAN 4WD
3代目レオーネにはフルタイム4×4モデルが設定され、ATが4速化されるなど、パワートレインが大きく変化。スバルの4×4はよりモダンなSUVへと進化していくことになる。

 

1984年7月、レオーネはフルモデルチェンジが施され、まずセダンモデルが発売された。

 

全幅が1,660㎜とボディーサイズはさらに拡大され、デザインも直線的なデザインとなった。エンジンは1.6リッターと1.8リッターの水平対向4気筒だが、1.8リッターエンジンはOHVからOHCへと進化。4×4モデルには1.8リッターが搭載され、4速だったMTがFFモデル同様5速化された。また、ハイトコントロール付きのエアサスペンションも設定されていた。10月にツーリングワゴンとエステートバンが発売。翌年にはクーペも追加され、いずれにも4×4モデルが設定された。

 

乗用タイプ4×4の先鞭をつけたレオーネだが、1980年にアウディがクアトロを発売すると、さまざまな路面状況におけるトラクション性能の向上を目的としたフルタイム4×4が大変注目されるようになっていた。

 

悪路走破性をバランスさせることをコンセプトとしていたレオーネも、この潮流は無視することはできず、1986年4月にセンターデフロック付きフルタイム4×4を3ドアクーペに設定。10月にはセダンとツーリングワゴンにもフルタイム4×4モデルが設定された。

 

1987年には3速ATが電子制御4速ATに変更されるとともに、フルタイム4×4システムは電子制御で前後輪のトルクを配分するアクティブトルクスプリット4×4「ACT-4」に進化を果たした。

 

1989年にレガシィが発売されるとレオーネは1.6リッターモデルのみにラインナップを縮小。レオーネが築いたスバル・ツーリングワゴンの伝統は、このレガシィが引き継ぐことになる。そして1992年にインプレッサが登場するとセダンの生産が終了し、1994年にはエステートバンの生産も終了。レオーネの歴史は幕を閉じることになった。ただし、レオーネという車種名は、日産ADバンのOEM供給モデルに使用され、2002年まで販売された。

 

アルシオーネ

1st Model(1985〜1991)
ハイテクSUVの先駆け

1st_alcyoneALCYONE VR TURBO
2ドアクーペながら、アルシオーネはスバルのフラッグ的モデルとして位置付けられていた(アルシオーネとはむつらぼしの中で一番明るく見える星のことである)。

 

1985年、スバルは空力特性を追求した大胆なスタイルのクーペ、アルシオーネを発売する。当時大人気となっていたシルビアやプレリュードといった、いわゆるスペシャリティカーとして登場した。

 

アルシオーネは基本的に3代目レオーネのシャーシーを流用しており、エンジンは1.8リッターの水平対向4気筒で、5速MTと3速ATを搭載。ハイトコントロール付きエアサスペンション仕様も設定されていた。VRターボ4WDのAT車には、アクセル、ブレーキ、ワイパー操作と連動して自動的に4×4に切り替わる「AUTO-4WD」を搭載。フルタイム4×4の台頭に対抗した。

 

1987年には、レオーネと同時にマイナーチェンジを実施。ATモデルにACT-4を採用し、ATも4速化された。また、アルシオーネ専用となる2.7リッター水平対向6気筒エンジンも搭載。この2.7リッターモデルには4輪に設けられたセンサーがスリップを検知してACT-4、ABS、電動パワステの統合制御を行う画期的な4×4システムを採用。現在のSUVの主流となっている統合制御式4×4の先駆けとなった。

 

SVX(1991〜1996)
苦戦した意欲的モデル

SVX91L先代同様大胆なスタイリングが話題となったSVX。特に一部しか開閉しないドアウインドゥは賛否両論であった。

 

1991年2代目となる「アルシオーネSVX」が登場。

 

エンジンは3.3リッター水平対向6気筒DOHCを搭載し、ジウジアーロがデザインした2ドアボディーは大幅に拡大され3ナンバーとなった。

 

4×4システムは、通常走行時は後輪に多くトルク配分するトルクスプリット型「VTD-4WD」を搭載。大胆なスタイリングと高度なメカニズムが話題となったが販売は苦戦。レガシィが大ヒットとなる一方、アルシオーネの国内販売台数は1996年末に生産が終了するまで6,000台弱であった。