【パーツ最前線】DIXCEL BRAKE DISC & BRAKE PAD Vol.3

2017.2.11

  • 【パーツ最前線】DIXCEL BRAKE DISC & BRAKE PAD Vol.3
    • コラム
    • Volkswagen
  • “洗車”をテーマに、ドイツ車に合ったブレーキを検証してきた最終回。 ディクセル社製“PD type”ブレーキディスクと“M type”パッドを2007年式フォルクスワーゲン・パサート ヴァリアントに装着したところ、予想以上にブレーキダストの発生量が抑えられただけでなく、交換コスト(純正品と同等価格)とブレーキ性能(純正品と同等の確実な制動力)も劣っていないことを体験できた(詳しくはVol.1とVol.2を参照)。


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ダスト量の少ないブレーキ
果たして“買い”か?

ディクセルのブレーキ性能を確認したところで、忘れてはいけないのが耐久性だ。たとえ性能に満足できてもスポーツパッドのように早くすり減ってしまっては、コスト面でも不満が残ってしまう。

 

そこでブレーキを交換してから約1万キロ走行し、初度登録から数えて4回目の車検を機に、前回交換作業を行ったディーラーに点検を依頼した。

2017021102ディーラーでの点検風景(左)。
フロントブレーキディスク(右):表面はスジもなく綺麗な状態。

 

 

2017021103フロントブレーキパッド(左):1万キロ走行で1.3mm減った。
点検明細書(右):車齢10年目を迎え色々問題が出てきたが、ブレーキに関してはノープロブレム。

 

 

点検結果は良好で、“PD type”ブレーキディスクと“M type”パッドとの組み合わせは、今回のテーマに関しては間違いなく“買い”だった。パッド残量はフロント13.0mm(新品時はパッドの厚み14.3mm)・リア10.5mm(新品時はパッドの厚み12.2mm)で最大1.7mm減った程度となり、耐久性は全く問題なかった。そして、ディスク表面は鏡のようにというと大げさだが非常に綺麗で、手で触る限り削れた感触はなかった。

 

改めて考える
なぜダスト量が少ないのか?

ディーラーの点検作業に立ち会ってみて、ディクセル製ブレーキの耐久性に感心した。驚いたことに、取り外したホイールの内側がほとんど汚れていなかった。1万キロ走行後なので土埃の付着はあったものの、ダストの付着はなし。正直なところ、これほどまでに綺麗だとは思わなかった。

2017021104車両から外したタイヤ&ホイール。1万キロを走行しても、外側はもちろん普段洗えない裏側も綺麗だ。

 

 

そもそも洗車の大敵であるブレーキダストは、ディスクとパッドの摩擦によって発生した削りカスであり、走れば走るほどダスト量が増えてホイールを汚して行く。ディスクの材質はスチール製だが、対するパッドの材質はスチールファイバーや銅、カーボンやセラミックなどメーカーや仕様により成分が異なる。

 

パッドから出た削りカスは軽いためホイールに付着せず飛散するが、ディスクから出たカス(鉄粉)は重いためホイールに付着する。即ち、ブレーキディスクが削れなければ、ダストは発生しない。また、パッドの摩擦材がディスクに被膜を作り、被膜同士が磁石のように引き付け合いながら制動するため、違う種類のブレーキパッドに交換する場合は、ブレーキディスクも同時に交換するのが望ましい。約10ヶ月に及ぶ長期テストで、ディスクへの攻撃の少ない“M type”パッドと“PD type”ディスクの相性の良さと、優れた性能を体感できた。

2017021105ディクセル製“M type”ブレーキパッドと、“PD type”ブレーキローター。偏摩耗した場合、ディーラーや修理工場を通じて部品交換に応じる『摩耗保証』を2015年末から始めている。

 

 

良好な結果を出したディクセル製ブレーキだが
本当に純正よりも劣っていないのか?

ディクセル製のブレーキを賞賛してきたが、決して純正品が劣っている訳ではない。Vol.1でも述べたが、パサート ヴァリアントの純正ブレーキはラゲッジルームに荷物をギューギューに載せて時速200kmを超える速度域を主に想定して開発されているが、ディクセル製の“M type”ブレーキパッドと“PD type”ブレーキディスクは最高速度100kmの日本の道を想定して開発されている。メーカー基準の純正品を選ぶか、日本の道に合った社外品を選ぶかだ。

たかが消耗品と思うことなかれ。ブレーキはどれも同じではない。街乗り重視なのか、高速走行重視なのかなど、自分の使用用途に合ったブレーキ選びをお勧めしたい。

20170211062007年式 フォルクスワーゲン・パサート ヴァリアント V6 4MOTION
初度登録から10年目を迎えたものの、ブレーキまわりだけはピカピカだ。

 

 

文/写真:浅野 修司

 

【パーツ最前線】DIXCEL BRAKE DISC & BRAKE PAD Vol.1
【パーツ最前線】DIXCEL BRAKE DISC & BRAKE PAD Vol.2