ジャガー・ランドローバー、「Tech Fest 2017」を初開催 2020年までに全ラインアップに電動モデルを設定することを発表

2017.9.10

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■ジャガー・ランドローバーは、モビリティの将来をテーマに展示やパネルディスカッション等を盛り込んだイベント「Tech Fest 2017」を初開催。ジャガーの「Past(過去)」、「Present(現在)」、「Future(未来)」におけるEVモデルを展示し、電動化に対するコミットメントを発表
■Past:ジャガーを象徴する「E-TYPE」を電動化した「E-TYPE ZERO」
■Present:スーパーカーのシルエットとスポーツカーのパフォーマンスを融合させた全く新しい、ジャガー初のエレクトリック・パフォーマンスSUV「I-PACEコンセプト」(2018年発売予定)
■Future:自動運転、コネクテッド、電動、シェアード・モビリティを具現化する、2040年以降の世界を見据えたバーチャル・コンセプト・モデル「FUTURE-TYPE」
■ジャガー・ランドローバー主催の「Tech Fest 2017」は、英国ロンドンのセントラル・セント・マーチンズ・カレッジで開催。9月8日から9月10日(現地時間)まで、入場無料で一般公開

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ジャガー・ランドローバーは、モビリティの将来をテーマに展示やパネルディスカッション等を盛り込んだイベント「Tech Fest 2017」を英国ロンドンで初開催し、2020年までにジャガー・ランドローバーが展開するすべての車種に電動モデルをラインアップすることを発表した。

 

ジャガー・ランドローバーの最高経営責任者(CEO)、ラルフ・スペッツ博士は次のように述べている。「2020年より、ジャガー・ランドローバーのすべての車種に、EV(電気自動車)、PHEV(プラグイン・ハイブリッド車)、およびMHEV(マイルド・ハイブリッド車)といった電動モデルを取り揃え、お客様に対して幅広い選択肢を提供していきます。まずは、当社にとっては初となる電気自動車、エレクトリック・パフォーマンスSUV『I-PACE』を、来年に発売する予定です。」

 

「Tech Fest 2017」の主なコンテンツは以下の通り。

 

電気自動車に生まれ変わったクラシックカー「E-TYPE ZERO」

世界で最も有名な車のひとつである往年のジャガー・モデル「E-TYPE」を、将来もずっと使い続けられる車として生まれ変わらせた電気自動車「E-TYPE ZERO」を発表した。イタリアの自動車メーカーであるフェラーリの創始者、エンツォ・フェラーリ氏からも「世界で最も美しい車」と称賛され、息をのむような美しいデザインのスポーツカー「E-TYPE」が初めて電動駆動となる。「E-TYPE ZERO」は1968年式「E-TYPE Series 1.5 Roadster」をベースにレストアし、0-100km/h(62mph)加速がわずか5.5秒という最新鋭の電動パワートレインを搭載しています。「E-TYPE ZERO」は、ジャガーおよびランドローバーのクラシックカーのオーナーや愛好家向けに、幅広いプロダクトやサービスを提供する施設として英国コベントリーにオープンしたクラシック・ワークスで、ジャガー・クラシック部門が手掛けた。

 

ジャガー初の電気自動車「I-PACE コンセプト」

 

まったくの白紙状態から開発したフルEV「I-PACE コンセプト」を展示する。実用性と息をのむような美しさ、そして優れたドライビング・パフォーマンスを兼ね備えたエレクトリック・パフォーマンスSUV「I-PACE」は、来年の発売を予定している。

 

バーチャル・コンセプト・モデル「FUTURE-TYPE」と未来のステアリングホイール「Sayer」

 

2040年以降の未来のモビリティを示唆するバーチャル・コンセプト・モデル「FUTURE-TYPE」を発表しました。完全自動運転が可能な「FUTURE-TYPE」は、コネクティビティのある世界でのモビリティの在り方を模索しており、車を所有するのではなく、自ら走行する車を共有するという未来の形を提示している。

 

「FUTURE-TYPE」のインターフェイスを介して、仕事、家庭、またはレジャーなどの用途に応じて、多岐にわたるデジタル領域にアクセスでき、欲しい情報を呼び出して、不要な情報を遮断することが可能。

 

その中核となるのが、ライフスタイルそのものを変えてしまうほどの革新的なインテリジェント・ステアリングホイール「Sayer」です。「E-TYPE」を手掛けた伝説のデザイナーであるマルコム・セイヤー(Malcolm Sayer)にちなんで名付けられたこのステアリングホイールは、車に固定されるのではなく、持ち運びでき、日々の生活において様々な役割を果たす信頼できる仲間となる。

 

「Sayer」は音声で作動する人工知能(AI)を備えた世界初のステアリングホイールで、何百ものタスクを処理します。高度な音声認識ソフトウェアにより、ユーザーの質問に答えたり、最新情報やニュースを提供したり、旅の計画や、最適なエンターテイメントを選択したり、あらゆることを可能にする。

 

例えば、「Sayer」は冷蔵庫の中身を把握して、食材の購入やピザの注文などができ、牛乳を切らして買いに走るというようなこともなくなる。「Sayer」は車にとっての「鍵」となるだけでなく、同社のオンデマンド・サービス・クラブのメンバーカードとしての役割も担う。クラブのメンバーになると、自分が車の唯一のオーナーになるか、またはコミュニティの人々と共有するかを選択することが可能。

 

お客様にとって、ドライビングとは単にA地点からB地点までの移動ではなく、AからZまでの人生を楽しむことを意味するとジャガー・ランドローバーでは考えています。自動運転機能を備えながらも、自分で運転することも選択可能で、従来通りの運転する楽しさやワクワク感をいつでも体感できるようにしている。それでも、このステアリングホイールがこれまでにないまったく新しいものであることは間違いない。

 

Gorillazとのコラボレーションによる将来を見据えた採用活動

 

ジャガー・ランドローバーでは、新しい人材採用活動を行っています。イギリスの架空バンド「GORILLAZ(ゴリラズ)」と再びタッグを組み、グローバルで活躍できる人材の発掘に取り組んでいる。ジャガー・ランドローバーでエンジニアとしてのキャリアを築くことに興味がある方は、「Tech Fest 2017」会場内にある「GORILLAZ」ガレージで、技術的な能力、論理的な思考、記憶力を測るライブ・チャレンジに挑戦することができ、好成績を収めたプレイヤーは、ジャガー・ランドローバーの採用有力候補者になることができる。

 

また、「Tech Fest 2017」会場まで足を運べない方には、「GORILLAZ」アプリを展開中です。これは、ジャガー・ランドローバーの採用活動の一環で、新世代のソフトウェア技術者や才能あるエンジニアに求められる好奇心、粘り強さ、水平思考、および問題解決能力をテストする、コード解読パズルに挑戦できる。

 

「Waste to Wave」プロジェクトから生まれた100%再生ポリウレタン製サーフボード

 

環境に優しいモノづくりを目指すSkunkworks社との共同プロジェクトである「Waste to Wave」により、デザイン・スタジオから排出された廃材のみを使用した100%再生ポリウレタン製サーフボードの第一号が誕生した。英国のトップ女性サーファーであるルーシー・キャンベル氏が、実際にこのサーフボードを使い、以下のようにコメントしている。
「海は私の人生の大部分を占めています。その海を守るために環境保護活動の必要性について意識を高める手助けができることは、私にとって重要なことです。私は車のデザイン・プロセスについてこれまであまり知りませんでしたが、ジャガー・ランドローバーがどのようにして、車に関わる素材に『第二の人生』を与えているかがわかり、大変興味深かったです。海に出て初めてこのサーフボードを使用した感触は素晴らしいものでした。」

 

ジャガー・ランドローバーは、埋め立てごみゼロを達成することに取り組んでいる。「Waste to Wave」プロジェクトは、かつては埋め立てごみとなっていた廃材を新たに活用するために行っている数々の革新的なリサイクル活動のひとつ。サーフボードを製品化する計画も現在進行中。

 

公道での自動運転試験(「RANGE ROVER SPORT」)プログラム

 

ジャガー・ランドローバーでは、すでに公道での無人自動運転車両による走行テストを実施しています。「Autonomous Urban Drive」は、ドライバーなしで、信号に従いながら、T字路や環状交差点を認識して市街走行することを目指したもの。

 

英国で設計・開発されたこの研究技術は、すでに「RANGE ROVER SPORT」に搭載され、実証段階に入っている。今後10年以内にジャガー・ランドローバーの将来のモデルでレベル4の自動運転を達成するという目標は着実に近づいている。

 

デジタル執事を搭載した「RANGE ROVER VELAR」

 

RANGE ROVERファミリーに新たに追加となった4番目のモデル、ミッドサイズ・ラグジュアリーSUV「RANGE ROVER VELAR」を展示します。この先進のデザインを採用した「RANGE ROVER VELAR」には、高性能なテクノロジーが組み込まれたクアッド・コア・プロセッサが頭脳となり、人々の生活や人生をよりよくする。

 

2つの高解像度10.2インチ・タッチスクリーンを備えた最新インフォテインメント・システム「Touch Pro Duo」は、いわばドライバーのための専任「デジタル執事」です。ドライバーは世界のどこからでも自分の車とつながることができる。スマートフォンを介して、遠隔操作でエンジンの始動、施錠・開錠、位置の特定、燃料残量の確認、車内の温度調節などができる。

 

さらに、ドライバーの日々の運転状況を学習し、ニーズを予測し、必要なものを必要な時にさりげなく提供する。

 

ジャガーの新型コンパクト・パフォーマンスSUV「E-PACE」

 

非常にスマートなコンパクト・パフォーマンスSUV「E-PACE」を展示している。
“Beautiful(美しく)”、“Fun(楽しく)”、“Clever(賢く)”なるよう、そして一目でジャガーだと分かるよう、デザイン・設計されています。コネクティビティが充実していることはもちろん、モダンかつ実用的で運転したくなる車です。ジャガーならではの視覚的な美しさと、使ってみて感じる楽しさを提供します。

 

なお、「Tech Fest 2017」では、「E-PACE」に関する情報のほか、ワールドプレミアの際に、らせん状に270度回転しながら15.3mものロングジャンプをしギネス世界記録を樹立した、センセーショナルなパフォーマンス「barrel roll(バレルロール)」をバーチャル体験できる。

 

「DISCOVERY」のビスポーク・モデル「PROJECT HERO」

 

世界最大の人道支援ネットワークである国際赤十字赤新月社連盟(IFRC)とジャガー・ランドローバーのパートナーシップのもと開発された、新型「DISCOVERY」をベースにしたビスポーク・モデル「PROJECT HERO」が、「Tech Fest 2017」において英国初披露となりった。

 

「PROJECT HERO」は、ジャガー・ランドローバーのスペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)がデザインと設計を手掛けており、ルーフにドローンを搭載した高度なコミュニケーション車両です。ドローンは車両が走行中でもルーフに着陸可能。そのほかにも、もともと堅牢な新型「DISCOVERY」のパフォーマンスをさらに高める機能を多数搭載している。

 

現在、オーストリア赤十字社緊急対応チームによって試験運用されており、災害時の対応時間を短縮することで、赤十字社の人命救助に役立つことが期待されている。

 

「Lighting Up Lives」プロジェクト

ジャガー・ランドローバーは、2020年までに120万の人々に光(照明)を届ける取り組みを行っている。この「Lighting Up Lives」プロジェクトは、ClimateCare社と連携しながら、クリーン・安全・再生可能なソーラー・ランプをケニアの家庭に届け、毎夜最大4時間分の明かりを提供しようという試み。これらのランプにより、ケニアの子どもたちは日没後でも勉強ができ、家族との団らんを楽しむことができる。燃料費の節約につながると同時に、さらに重要なこととして、今でも多く使用されている灯油ランプによって生み出される有毒ガスにさらされる危険を取り除くことができるようになる。

 

ランプがあれば、村人たちは家で長く作業することができ、経済的な自立にも役立つ。各家庭がいずれ自分たちでソーラー・ランプを購入できるようになれば、社会的にも経済的にも好循環を生み出すことになる。

 

「Tech Fest 2017」では、太陽の力で生活を変える「Lighting Up Lives」プロジェクトで使用しているソーラー・ランプを用いて数名のアーティストとコラボレーションした作品「Night Time Sun」を展示している。

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Tech Fest 2017: Technology with Heartについて( #JLRTechFest )
「Tech Fest」は、自動車産業やそれを取り巻く世界の未来を再形成する上でテクノロジーが果たす役割を模索することを目的としたジャガー・ランドローバーが初開催するイベント。「Technology with Heart(ハートのあるテクノロジー)」は、このイベントのテーマとなっている。

 

会場となるのは、ロンドンにある世界有数のセントラル・セント・マーチンズ・カレッジで、9月8日から9月10日(現地時間)まで入場無料で一般公開する。

 

イベントでは、様々な革新的でインタラクティブな展示をしており、ポジティブな変化をもたらすためにテクノロジーがどのように活用されるのかをデモンストレーションする。来場者は、車を所有するのではなく、自ら走行する車を共有するという未来の世界を垣間見ることができる。

 

ジャガー・ランドローバーについて
ジャガー・ランドローバーは英国最大の自動車メーカーで、2つのアイコニックな英国自動車ブランドを保有している。ジャガーは世界屈指のプレミアム・ラグジュアリー・スポーツサルーンとスポーツカーを製造しており、ランドローバーは1948年以来、そのモデル・シリーズ全体にわたり、本格的な4×4を継続して製造している。

 

同社の従業員数は全世界で約4万2,000人を数え、ディーラー店舗、サプライヤー、および地域事業所を通じて、約24万人以上のお客様をサポートしています。製造拠点は英国を中心に、中国、ブラジル、インド、スロバキアにある。

 

ジャガー・ランドローバーは、クラス最高の製品を創造し、優れたカスタマー・エクスペリエンスを提供することをコミットメントとして掲げている。研究開発分野への投資額は英国の製造部門で最大規模を誇り、過去7年間で160億ポンド(約2兆2720億円)、今年だけでも40億ポンド(約5680億円)以上を、新型モデルの開発や設備投資に投じている。2016年、ジャガー・ランドローバーは58万3,313台を136か国で販売し、80%以上の利益を海外への輸出で得ている。

 

※1ポンド=142円にて換算(2017年9月8日現在)

 

◆お問い合わせ先◆
ジャガーコール(フリーダイヤル)0120-050-689
(9:00~18:00、土日祝日を除く)
ランドローバーコール(フリーダイヤル)0120-18-5568
(9:00~18:00、土日祝日を除く)