日野チームスガワラ、「ダカールラリー2017報告会」を開催

2017.3.17

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3月13日、東京都日野市の日野自動車本社にて「日野チームスガワラ ダカールラリー2017報告会」が開催された。ダカールラリー2017を戦いぬいたチームメンバーは、すがすがしい表情で報告会に臨んだ。

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ダカールラリー2017において、日野チームスガワラは、トラック部門総合8位、排気量10リットル未満クラス8連覇と親子でのワン・ツーフィニッシュ、初参戦以来の26回※連続完走を成し遂げた。報告会には、日野チームスガワラから菅原義正さん・菅原照仁さんの親子ドライバー、ナビゲーター、メカニックが参加。メンバーによるトークショー形式で、13日間にわたる過酷なレースを振り返り、ボリビアでの高地戦や整備の様子などを語ってもらった。今年も協賛会社や社員など多くの方が来場し、写真だけでは伝わらないダカールラリーの生の体験談に、皆興味津々で、聞き入っていた。

※:政情不安で中止となった2008年大会をはさんで、1991年以来連続26回の完走となる。

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杉浦ナビゲーター

 

毎年高山病に悩まされていたという杉浦ナビゲーター。「今年は酸素濃縮器を導入したおかげで、高山病に悩まされることなく最後までナビゲーターとしての役割を全うでき、無事にゴールできて、ホッとしました。」と笑顔で語った。

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髙橋ナビゲーター

 

今年はステージのキャンセルが相次ぐほど大雨の影響を受けたことについて、髙橋ナビゲーターは、「今年のレースでは、非常に激しい雨が降ってコースがぬかるみ、ステージの途中で四輪が埋まってしまいました。深く埋まった車両を引き上げる際、牽引ロープが切れてしまい、大変でした。」とその苦労を語った。

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鈴木メカニックリーダー

 

休息日におけるメカニックの役割について、鈴木メカニックリーダーは、「休息日には、車の状態をチェックし、スタート時と同じような状態になるよう、車をリフレッシュさせます。」とその重要性を語った。

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中村昌樹メカニックサブリーダー

 

中村昌樹メカニックサブリーダーは、「休息日の場所は、標高3600m地点で、富士山の山頂で作業しているような環境でした。高地では、頭痛や、少し小走りするだけで息切れしてしまいます。休息日はメカニックにとっては一番作業が多い日なのですが、そのような状況の中、販売会社のメカニックの皆さんは本当に頑張ってくれました。」と語り、販売会社メカニックをねぎらった。

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菅原照仁ドライバー

 

トップ10入りを果たすことができた勝因について、菅原照仁ドライバーは、「車両が強化されたことが一番大きいです。また、レースは(13日間続くので)1日だけ頑張っても駄目。毎日、上位陣に差をつけられないように粘り強く走ることが必要。その粘り強さと、戦略的なことがかみ合い、今回トップ10入りをすることができました。」と語った。 また、「上位陣の争いが激しくなっているが、排気量10リットル未満クラスでもしっかり勝っていき、総合でも上位にいけるよう、頑張りたい。」と決意を新たにした。

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菅原義正ドライバー

 

ダカールラリー連続参戦記録を34回に更新した菅原義正ドライバー。「ダカールラリーのレギュレーションでは、ドライバーを交代しても良いことになっています。中には移動区間で交代し、楽をしている人もいますが、私は移動区間も含め、すべて自分でハンドルを握ります。一年がレースのスケジュール中心で回っており、この後、すぐまたトレーニングのために(バイクで)他のラリーに参戦します。」とまさに鉄人ぶりを見せつけた。

 

続いて、販売会社の各メカニックに、昨年10月の全国販売会社サービス技術コンクール内で開催された「ダカールラリー壮行会」で発表した、ラリー参戦で「誰にも負けないこと」が実践できたのかを振り返ってもらった。

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吾妻メカニックのパネルを紹介するMCの結川さん

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吾妻メカニック

 

誰にも負けないこととして「早起き」と記載。「ダカールラリーでは、早起きというよりも、ほとんど寝ずに整備を頑張りました。」

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中村浩司メカニックのパネルを紹介するMCの結川さん

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中村浩司メカニック

 

誰にも負けないこととして「体力作り」と記載。「ダカールラリー本番に至るまでに、ジョギングや腕立て伏せなどをして、体力作りに励みました。」

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井上メカニックのパネルを紹介するMCの結川さん

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井上メカニック

 

昨年夏に参戦したシルクウェイラリーではおなかを壊してしまった教訓から、誰にも負けないこととして「体調管理」と記載。「今回は、最後まで体調を崩すことなくやり遂げることが来ました。」

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國本メカニックのパネルを紹介するMCの結川さん

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國本メカニック

 

誰にも負けないこととして「力仕事」と記載。「レース本番では、力仕事としてはタイヤ交換くらいでしたが、レース前後では、部品を梱包しサポートカーに積載するなどの力仕事が多く、そこでも頑張りました。」

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日野自動車 市川取締役会長

 

最後に、日野自動車の市川正和取締役会長が、日頃支えて下さっている協賛会社や社員に向けてのご挨拶、およびダカールラリーへの思いを語りました。「1991年にダカールラリーに初めて参戦した時は、1年目は様子見、2年目は完走、3年目は優勝という単純な目論見を持っていましたが、1年目から完走し、その完走記録が今でも続き、今年26回目の完走となりました。それは本当に心からバックアップをして頂いている皆様のおかげです。『企業は文化を持たなければいけない』という思いの下、ダカールラリーの参戦を始めましたが、今では、大変 なことに果敢に挑戦する深い文化になっていると思います。今後も、我々は地道に中身のあるダカールラリーを続けていきたいと思います。」

 

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