【紹介/試走】ロッキー復活! 〜DAIHATSU

2020.1.24

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車名は継承するも2代目に非ず
タフでコンパクトな5ナンバーSUV
ダイハツ・ロッキーの復活… と聞いて、あのかつてのロッキーを思い出す層はもはや少数派なのかも知れないが、昨年11月に発売された新型ロッキーが人気急上昇中だ。
 
同時にリリースされたOEMモデルであるトヨタ・ライズ(ダイハツ滋賀工場にて生産)とともに受注はきわめて好調で、現在、納車は1〜3か月待ちという大人気モデルとなっている。
 
新型スズキ・ジムニーのブレイクぶりが示しているとおり、タフな走りをイメージさせる仕様や外観をアピールするコンパクトSUVが、普通なセダンに飽きた今どきのユーザーの心を掴んでいることは明らかで、1990年から約7年間販売されていたかつてのロッキーから受け継ぐモノは見当たらずとも、クロスカントリー車をイメージさせるその存在感やユーティリティー性が大いにウケているようだ。
 
タフなクロスカントリー車をイメージさせる…と言っても、新型ロッキーには特筆するほどのオフロード走行に特化した機能が与えられているわけではない。
 
しかし、4WDモデルは走行状況や路面状況に応じた最適なトルク配分を電子制御によって行う4WDシステムを備え、その腰高なシルエットは、下まわりのクリアランスもそこそこ確保されているわけで、かつてのロッキーほどではないにしろ、行動範囲の拡大をイメージさせるワクワク感充分なSUVに仕上がっている。

 

エンジンは、最高出力72kW(98PS)/6,000rpm、最大トルク140Nm(14.3kgm)/2,400〜4,000rpmを発生する1リッター(996cc)直3ガソリンDOHCターボの1KR-VET型を搭載。グレードは、上から「Premium(プレミアム)」「G」「X」「L」の4タイプがラインナップされ、全てのグレードに2WD/4WD車が設定される。
 
5ナンバーサイズで全長4m未満、最小回転半径4.9m(16インチタイヤ装着車)というコンパクトな車体に、いかにもブンブン元気に回りそうな3気筒の組み合わせ…というだけでも期待が高まる仕様であり、ぱっと見トヨタRAV4に似たその面構えも、サイズ感とは裏腹にどっしりと落ち着いて頼もしく見える。
 

 

高剛性な新開発プラットフォーム
トーションビーム採用のリアサス
試乗車両は「G」の4WD車。内外装とも最上級グレードの「Premium」とほぼ変わらない仕様で、ドライバーの死角領域に接近する車両をミラー内のインジケーターで報せる「ブラインドスポットモニター」や、後退時に後方を横切ろうとする車両の存在を警報で知らせる「リヤクロストラフィックアラート」といった最新機能などがオプション扱い(Premiumでは標準装備)となっている程度の違いであり、衝突回避支援ブレーキ等のスマートアシストを中心とする安全性能や走行性能の部分ではグレード間にほとんど差が無い。
 
走り出してまず最初に感じるのは、圧迫感のないシートまわりとボディーの剛性感、そして1リッター直3ターボの軽快な加速だ。アイポイントの高さとヘッドルームの余裕がきちんと両立され、コンパクトであってもSUV本来の快適さが確保されている点は好印象。全高も車体も大きいミドルクラスであっても、ウインドシールドの角度や着座位置等によって圧迫感の強いSUVも少なからずあるので、その点ロッキーは、コンパクトながらよく健闘している。
 
エンジンは小気味よく回り、加速感は軽快そのもの。ベルト駆動とギヤ駆動を組み合わせた“スプリットギヤ”採用によって伝達効率の向上や変速比幅拡大を図った新開発のCVTも、このシームレスでパワフルな加速を支えている。
 

サスペンションはフロントがマクファーソン・ストラット+コイル、リアは2WD/4WD車ともトーションビーム+コイルだ。通常はFF車によく使われるサス形式だが、リジッドアクスル式に較べてフロアを低床化できたり、リアダンパー取り付け角の適正化が図れることで乗り心地を改善できたりと、メリットも多い。
 
ボディー剛性の高さに関しては、高強度材料の採用拡大や、骨格の配置見直し等によって、軽量化とともに高剛性プラットフォーム化が図られており、コーナーリング時の人馬一体感覚がそれを実感させてくれた。
 
また、コンパクトならではの取り回しの良さは見た目以上で、サイズ以外にも、運転席からの視界の広さ、ボディーデザインに起因する車両感覚の掴みやすさ等、取り回しの良さを支えている要因はいくつもある。これなら「軽はイヤだけど、取り回しは軽並みに…」という都会のユーザーもある程度納得させることができるだろう。
 
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かつてのダイハツ・ロッキーは、弊誌スタッフの間では、しばしば「ちょっと登場が早すぎた4×4」と評されたクルマ。つまり、「ローレンジのないトランスファー」や「フルタイム4WDシステム」など、現在のSUVでは半ば常識となっている仕様は、90年代の四駆には早すぎた…という意味である。
 
新型ロッキーは、この初代ロッキーの後継車という位置付けではないものの、今回は見事にユーザーのニーズに応え、心を掴むことに成功したようだ。
 
国産コンパクトSUVの常として、「売れるとデカくなっていく」という法則が気がかりだが、ロッキーにはコンパクトSUVの王道を貫きつつ(つまり、コンパクトなまま)進化して行って欲しいと願う。
(文:内藤知己/写真:佐久間 清人)

 

こちらはトヨタ・ライズ。スペックはロッキーと同様だ。

 

搭載エンジンは、最高出力72kW(98PS)/6,000rpm、最大トルク140Nm(14.3kgm)/2,400〜4,000rpmを発生する1リッター(996cc)直3ガソリンDOHCインタークーラーターボの1KR-VET型。

 

チープ感はないが、ラグジュアリーやスポーティーともちょっと違うインパネ。遊び心満載か。

 

スマホ連携のSDLに対応した9インチTFTマルチインフォメーションディスプレイを備えるナビ/オーディオ・セクション。

 

 

 

 

シーケンシャルシフト機構を備えた新開発のD-CVT。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

GとXには、前席に赤パイピングを施したフルファブリックシートを標準装備。
 

60:40分割可倒式のリアシート。最大荷室長755mm、荷室容量369リッターを誇るリアカーゴルーム(写真①〜③)。
サス形式の特性による低床化の恩恵はカーゴスペースにも(写真④)。

 

フルLEDヘッドランプ(クリアランスランプ、オートライト/メッキ加飾を採用。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

PremiumとGの標準タイヤは195/60R17、XとLは195/65R16だ。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロッキー「G」。エレガンススタイル。

 

ライズ「Z」。パワフルスタイル。

 
ダイハツ公式サイト
https://www.daihatsu.co.jp/