【Rubber Sole】TOYO TIRES OBSERVE W/T-R
2022.12.3
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タイヤ
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トヨタ
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雪道、ドライ路、ドレスアップ。
オフローダーの要求を満たす進化系スタッドレス
トーヨータイヤ、といえば、最近の4×4・SUVユーザーなら「OPEN COUNTRY(オープンカントリー)」シリーズがお馴染みのことだろう。
本格派のための「M/T」、新カテゴリーの「R/T」、そしてオフロードでもオンロードでも高いパフォーマンスを発揮する「A/T III」と、まさに盤石なラインナップを誇るが、
そう、冬のタイヤも忘れてはいけない。
スタッドレスタイヤ「OBSERVE(オブザーブ)」シリーズだ。
カスタム車両に対応するサイズラインナップ
いよいよ雪のシーズンがやって来た。いくら悪路や冬道の走破性が優れている4×4・SUVでも、“氷雪路” を走るとなると専用のタイヤ、そう、スタッドレスタイヤに履き替えたい。実際、天候などによっては “冬用タイヤ規制” がしかれたりするが、となるとスタッドレスを履いていなければ道を通ることができない…、なんてことになる。
しかし難しいのが、どんなスタッドレスタイヤを選べばいいか、ということ。毎年のように各タイヤメーカーからニューモデルが発表されたりするが…。
うむ。やはりここは、ニューモデルに注目してみるべきだろう。たとえばトーヨータイヤからは、「オブザーブW/T-R」の新サイズが追加された。ジムニーのためのカスタマイズサイズ『185/85R16LT』をはじめ、『LT265/70R17』、そして『LT285/70R17』の3サイズをラインナップする。
ワイルドなルックス採用で、“冬タイヤ” らしからぬ迫力
そんなワケで、今回はオブザーブW/T-R、LT265/70R17をチョイス。4×4やハイエースのカスタムカーディーラーとしてお馴染みの「FLEX(フレックス)」、そのハイラックス・コンプリートカーに装着して、実走行してみた。その印象は、FLEXスタッフの荒 行浩さんにもうかがってみよう。
まず何より印象的なのは、そのアグレッシブなスタイリング。FLEXハイラックスはフロントのみ2インチのリフトアップ、リアはノーマルのままだが、それでスタイルのバランスは整ってくる。また要所要所がブラックアウトされ、ワイルド感を生みだしているのだが、その脚もとを演出するタイヤとして、W/T-Rはジャストマッチしているのだ。
とかくスタッドレス…というと、夏タイヤのようなデザインワークは息を潜め、おとなしめのタイヤが多いのだが、このW/T-Rは夏タイヤの、マッドテレーンとかラギッドテレーン並みの存在感を醸し出している。
そういえばサイズ設定にも主張がある。設定3サイズ……185にしても、265、285にしても、LT規格で、リフトアップカスタムに対応するもの。「冬タイヤに履き替えて、脚もとが寂しくなったよ」なんてユーザーには、絶対オススメのサイズバリエーションなのだ。
曲がる、止まる性能に、ラリードライバーも満足
「このLT265/70R17というサイズは、ハイラックスの2インチカスタムにベストマッチですね。見た目もよく、カッコよく雪道を楽しみたい! というオーナーにはぴったりだと思いますよ」とは、FLEX 荒さんの第一印象だ。さらに、「サイドのデザインも夏タイヤっぽいし、ドレスアップ性も追求したスタッドレス、といったところですね」
では実性能はどうか?
「今回、撮影のため雪を求めて東京から新潟、福島と走りましたが、とくにストレスはありませんでした。撮影の時に、ちょっと無茶な走りをすることもあったのですが、ちゃんと舵角は効くし、止まってくれる」
なるほど、基本性能の高さがうかがえる。
「それとは別に、ラリーカーのプラドやFJクルーザーにも装着して、川畑真人選手にも試してもらいましたが、とにかく常識的なスピード域なら、ちゃんと止まるし曲がる。一般的なドライバーも、安心して雪道を運転できる、そんなスタッドレスタイヤだと感じましたね」
FLEXはご存じの通り、全日本ラリーやアジアンラリーにもチャレンジしているが、そのチームドライバーでもある川畑選手も、このW/T-Rを気に入っていたという。
人気4×4のカスタム車を見据えたサイズ構成だ
スタッドレスタイヤとして高いパフォーマンスを発揮しながら、まるでオールテレーンやマッドテレーンなど、4×4・SUVの夏タイヤのような、アグレッシブなルックスを実現した「OBSERVE W/T-R」。最後に、今一度、そのサイズ構成を確認しよう。
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○185/85R16 LT
このサイズはもちろん、ジムニーに向けたサイズだ。初代から現行まで対応しているが、先代のJB23までは、装着するには若干のリフトアップ・カスタムを施したいところ。現行のJB64は、ノーマルサスペンションのまま履けないこともないが、やはり少々リフトアップは施したい。
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○LT265/70R17
今回の走行テストで履かせたのは、このサイズ。2インチアップ(フロントのみ)のハイラックスにジャストフィットだった。外径804㎜は、その他ランドクルーザープラドやFJクルーザーのリフトアップ仕様にマッチするはずだ。
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○LT285/70R17
外径832㎜(33インチ)で、大型4×4の、しかもリフトアップした車種に限られてくるサイズだ。具体的にはJeepラングラー(無理すればノーマル車高でもOK !?)、3インチ以上のリフトアップを施したプラドやFJクルーザー、といったところか。
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こうしてみるとW/T-RはSUVというより、本格4×4、しかもカスタムを施した車両向けのスタッドレス、と言えそうだ。さらに大型ブロックや高剛性センターリブ、幅広スリットは、耐外傷性の高さや泥濘でのトラクションをも裏付けるもの。本格オフローダーにこそ、選んでほしいスペックが満載なのだ。
(文章:高坂義信/写真:佐久間 清人)
新雪、圧雪、氷上など、冬道のあらゆるシーンで、安心感のある操縦性を披露。しっかり止まり、曲がる性能はOBSERVEシリーズのパフォーマンスを、さらにレベルアップしたものに感じさせる。
FLEXのハイラックス・デモカーは、要所要所をブラックアウトし、迫力十分のアピアランス。それを支える脚もとも、アグレッシブなシルエットを生み出している。スタッドレス…だからと、ドレスアップをあきらめる必要はないのだ。
フロント2インチアップ、リアの車高はノーマルのまま。それでいてバランスのとれたルックスは、FLEXのノウハウによるところ。LT265/70R17という、ノーマルより外径の大きいタイヤもベストマッチだ。
一般のスタッドレスタイヤより大きなブロックは耐外傷性を向上させ、そこに刻まれるスパイラルエッジサイプは360度様々な方向にエッジ効果を発揮し、アイス&スノーの路面で旋回性に効果を発揮する。さらに高剛性センターリブは乾燥路や深雪路面で高いステアリング応答性を、厚み違いサイプは除水・エッジ効果を高めてくれる。
スノートラクションに効果を発揮するショルダー部は、周方向に段差を設けたブロック形状を採用(スタッガードショルダー)。ショルダーからセンターリブに向かう幅広スリットは排雪性、トラクション性能を発揮して、深雪での走破性も確保する。
ハイラックスやプラド、またFJクルーザーやJeepラングラー、ジムニーなど、カスタマイズされた本格4×4をターゲットに据えたサイズラインナップ。冬道をカッコよく、楽しく乗りたいユーザーに、超オススメなのだ。
※プラドに装着されたスタッドレスタイヤは、TOYO TIRESがリリースするもうひとつのスタッドレスタイヤ「OBSERVE GSi-6」です。