【紹介/試走】三菱 アウトランダーPHEV

2014.9.27

    • 四輪駆動車
    • 三菱

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アウトランダーPHEV~新たなるSUVの魅力

SUVは多けれど、オンロードでの快適性を備えながら、ラフロード走破性も合わせ持ったモデルは、あまり多くはない。ご存知のように、三菱はジープからスタートして、現在では、パジェロ、アウトランダー、デリカシリーズを展開している。いずれにも共通しているのはSUVの本質を見失うことなく、そして、時代に合わせたモデルに仕上げていることだ。

 

そのラインナップの中でもアウトランダーはカジュアルスポーティをコンセプトに掲げたモデルであり、このアウトランダーPHEVももちろんそれに倣っている。車名にも用いられている耳慣れない”PHEV”という単語だが、これは”PLUG-IN HYBRID EV”の略で、まさにその訳のとおり、外部電源からの電力供給”も”可能なハイブリッドシステムを搭載した電気自動車であり、簡潔に表現すれば、自らでも発電することができるEV(電気自動車)ということになる。外部充電については、三菱ディーラーをはじめとして、ショッピングモールや高速道路のSAなどに設置されている充電スタンドにて行えるが、もちろん、充電設備を整えることで自宅での充電も可能。現在、新車購入者には、「PHEV・MiEV充電設備設置費用支援キャンペーン」を行っていることもポイントとなっている。

 

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十分な航続距離とワンランク上の上質なPHEVとしての走り

アウトランダーPHEVは、モーター走行が基本となる。大容量リチウムイオンバッテリーをフロア下に搭載したことで、EV航続距離は60.2km(JC08モード、以下同)を可能とし、一般的な日常走行パターンであればEV走行のみでこなせてしまうほどだ。ちなみに、バッテリーへの充電は、先に述べた外部電源からの供給はもちろんのこと、自車のエンジンにて、もちろん走行中でも可能だ。まさに不満ない性能と言えよう。

 

走行モードは3つを用意しクルマが効率の良いものを自分で選択する。このモーター駆動だけの走行をEV走行モードと呼び、ガソリンエンジンを始動させて充電しながらモーターでの走行をシリーズ走行モードと呼ぶ。さらに、エンジン動力を駆動力として利用するパラレル走行モードを備えるなど、まさに、走りと燃費をバランスさせた走りを実現している。

 

ちなみに、このモードの切り換えは、エンジンの始動音によって気付く程度で、トルク変動が感じられたり、それぞれのモードで異なる走りを感じるようなことはない。言うまでもないが、パワーの面での不満はなく、全域においてトルクフルゆえに高速道路の追い越し加速も難なくこなすし、さらにモーターによるジェントルな加速フィーリングにアッパークラス感を覚えるほどだ。

 

また、ワインディングでは、その動力性能と、しなやかな足回り、そして、ツインモーター4WD+S−AWCによって、素直さにあふれた意のままのハンドリングを愉しめる。このツインモーター4WDとは前後にモーターを備え、必要に応じてそれぞれを制御するシステム。また、瞬時にかつ最大トルクが立ち上がる特性により、安定性と操縦性をこれまでにないレベルでハイバランスさせていることもポイントだ。その制御のベースには三菱のSUVはもちろん、ランサエボリューションで培ってきた4WD性能がある。

 

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SUVたる走破性~三菱伝統のラフロード性能

SUVゆえに、その走りにも頼もしさがあることもポイントだ。アウトランダーのプラットフォームは乗用車まで広く展開されてはいるが、SUVとしても利用することも織り込んだ設計がされており、サスペンションのストローク量を確保し、路面からの少々ハードな入力に対しても耐えられるボディを作り上げている。今回は、あえてオフロードコースというレベルの高いフィールドにてテストしてみたが、果敢にサスペンションを伸ばし、路面を捉えようとする。多少、タイヤが浮いてしまったとしても、4WD LOCKスイッチを押すことで、タイヤの空転を抑えつつ、クルマを前進させていく。SUVたる走破性をこのアウトランダーPHEVにも与えていた。

 

SUVゆえに、その走りにも頼もしさがあることもポイントだ。アウトランダーのプラットフォームは乗用車まで広く展開されてはいるが、SUVとしても利用することも織り込んだ設計がされており、サスペンションのストローク量を確保し、路面からの少々ハードな入力に対しても耐えられるボディを作り上げている。今回は、あえてオフロードコースというレベルの高いフィールドにてテストしてみたが、果敢にサスペンションを伸ばし、路面を捉えようとする。多少、タイヤが浮いてしまったとしても、4WD LOCKスイッチを押すことで、タイヤの空転を抑えつつ、クルマを前進させていく。SUVたる走破性をこのアウトランダーPHEVにも与えていた。

 

最大1500Wまで使用可能な発電源として

ウトランダーPHEVの魅力はこれだけに止まらない。大容量バッテリーを搭載していることはお伝えしたが、そこに蓄えられた電力を利用して、フィールドにて家庭用電気器具を使用することができる。車内2ヶ所に配置された車載コンセント(AC100V)から合計最大1500Wまで、つまり、電子レンジや電気ケトルといった電力消費量の大きい器具を使えるのだ。使用時間については、バッテリー満充電で一般家庭の電力消費量の約1日分、ガソリン満タンでエンジンによる発電まで含めると約10日分の電力をまかなえるとのこと。また、出かけた先で電力を使いたい時には、走行中に積極的に充電を行うバッテリーチャージモード、蓄えた電力を維持したままに走れるバッテリーセーブモードを活用することで、フィールドでバッテリー切れなんてことなく、家電製品を利用できる。

 

アウトランダーPHEVは、イマドキの燃費・環境性能だけではなく、SUVに求められる走行性能、アウトドアというライフスタイルにまで幅広く対応し、そしてその世界観を広げてくれるモデルだ。そんな新しいSUVライフの楽しみ方を体験できる試みとして、三菱ディーラーでは「Let’s PHEV1泊2日無料レンタルキャンペーン」を行っている。先進的なクルマだからこそ、アウトランダーPHEVの魅力は、やはり使ってみなければ分からないもの。是非、ディーラーへと足を運んで、アウトランダーPHEVたる魅力を体感することをお勧めしたい。

 

アウトランダーPHEVは、アウトランダーのSUV性能はそのままに、プラグインハイブリッドEV機能を追加。たんに環境・燃費性能に優れるだけではなく、新しいSUVライフを提案している。

アウトランダーPHEVは、アウトランダーのSUV性能はそのままに、プラグインハイブリッドEV機能を追加。たんに環境・燃費性能に優れるだけではなく、新しいSUVライフを提案している。

 

ガソリンエンジンは4B11型2.0Lをベースに、燃費性能と静粛性をブラッシュアップしたユニットを搭載。

ガソリンエンジンは4B11型2.0Lをベースに、燃費性能と静粛性をブラッシュアップしたユニットを搭載。

 

基本パッケージはアウトランダー(ガソリンモデル)と同じ。ただし、メーターやシフトレバーなどは専用品となる。タコメーター部にはエネルギーモニターが配置される。

基本パッケージはアウトランダー(ガソリンモデル)と同じ。ただし、メーターやシフトレバーなどは専用品となる。タコメーター部にはエネルギーモニターが配置される。

 

センターコンソールに配置された4WDロックスイッチ。スイッチを押すことで、ラフロードでの走破性を高めるほか、また、路面が濡れていたり、雪が積もっていたりする際には安定性を提供してくれる。

センターコンソールに配置された4WDロックスイッチ。スイッチを押すことで、ラフロードでの走破性を高めるほか、また、路面が濡れていたり、雪が積もっていたりする際には安定性を提供してくれる。

 

大容量バッテリーを搭載しながらもユーティリティ性能を犠牲にしていないこともポイント。ラゲッジルームの積載容量はベースとなったガソリンモデルの477Lに対して、463Lを確保。ラゲッジフロアボックス容量はPHEVのほうが多い。

大容量バッテリーを搭載しながらもユーティリティ性能を犠牲にしていないこともポイント。ラゲッジルームの積載容量はベースとなったガソリンモデルの477Lに対して、463Lを確保。ラゲッジフロアボックス容量はPHEVのほうが多い。

 

AC電源を利用する際には、まず、インパネにあるスイッチを押す。ちなみに、いわゆるたこ足配線は避けるようにとアナウンスされており、電気器具は最大2つまでの利用となる。

AC電源を利用する際には、まず、インパネにあるスイッチを押す。ちなみに、いわゆるたこ足配線は避けるようにとアナウンスされており、電気器具は最大2つまでの利用となる。

 

AC100Vコンセントは2か所に配置されている。ひとつは、センターコンソールボックスの後ろ側、そしてもうひとつはラゲッジルームの右側(3極タイプ)にある。

AC100Vコンセントは2か所に配置されている。ひとつは、センターコンソールボックスの後ろ側、そしてもうひとつはラゲッジルームの右側(3極タイプ)にある。

 

大容量バッテリーをフロア下に搭載したこともあり、最低地上高は、ガソリンモデルの215mmよりも25mm低い190mmとなる。そのため、フロアがヒットしないかを少々気にすることにはなる。しかし、トラクションコントロールの制御も含めて、三菱らしいセッティングで、多少の凹凸があろうともクリアしていく。 不足がないどころかパワフルといえるパワーユニットと、ツインモーター4WD+S-AWCによって、素直なハンドリングかつ安定感あふれる走りをハイバランス。まさに、これまでにはなかった新感覚であり、これもまたアドバンテージとしている。

大容量バッテリーをフロア下に搭載したこともあり、最低地上高は、ガソリンモデルの215mmよりも25mm低い190mmとなる。そのため、フロアがヒットしないかを少々気にすることにはなる。しかし、トラクションコントロールの制御も含めて、三菱らしいセッティングで、多少の凹凸があろうともクリアしていく。
不足がないどころかパワフルといえるパワーユニットと、ツインモーター4WD+S-AWCによって、素直なハンドリングかつ安定感あふれる走りをハイバランス。まさに、これまでにはなかった新感覚であり、これもまたアドバンテージとしている。