十分な制動力で安全性を、そして同乗者には快適を!

2023.6.30

    • ブレーキ
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重量級の4×4そしてSUVにオススメするブレーキとは

自動車メーカー47社、1,400車種以上を網羅するディクセルのブレーキパッド、そしてディスクローター。圧倒的なラインナップは、年々ボリュームを増す自社カタログが雄弁に語っている。
「4×4・SUVのブレーキといえばディクセル」と、今や、その存在感は圧倒的だ。
そんな同社に、ときのクルマとして、日々存在感を増している大型4×4そしてハイパフォーマンスSUVの制動力について、お話をうかがう機会を頂いた。

 

確かな制動力と低ダストを両立した “M”タイプと、重量級4×4・SUVにオススメな“X”タイプ
ディクセルがオススメするふたつのブレーキパッド

「しっかりと止めてくれることを踏まえた上で、ホイールを黒くしてしまう原因となるダストの少ないブレーキパッドはありますか? そんな問い合わせがもっとも多かったですね」と、広報部 手嶋さんは語る。彼女が、同社のお客様サポートセンターに在籍していたときの話だ。
 
ディクセル製ブレーキパッドへの換装により、純正以上の制動力を得ながらも、ブレーキダストがほとんど出ない。そんな相反する特性の両立を、なぜ可能としているのだろうか?
 
「アウトバーンを走る前提で作られる欧州車にはとくに言えることなのですが、大きくてパワフルになったSUVを止めるには、ブレーキパッドとディスクローターの性能に、より頼らざるを得ません。高い制動力を獲得するために、より攻撃性の強いブレーキ(純正)が必須となります。つまり、ブレーキパッドがディスクローターの表面を削ることになる訳ですが、それゆえブレーキダストが出てしまうんです。しかし、制限速度が設けられている日本では、そこまでの制動力は不要ということになります。それともうひとつは、技術の進化です。当社がリリースするブレーキパッド“M”タイプがそうなのですが、摩擦材がディスクローターにブレーキの膜を作り、くっつこうとする力を利用してタイヤの回転を止めているんです」。しっかりと止めながら、ブレーキダストを極力出さないメカニズムを、広報部 金谷さんが解説してくれた。
 
では、より制動力が必要とされる重量級の4×4・SUVや大径タイヤを履いた場合は、何を選べば良いのだろうか?
 
「大型四駆やハイパワー系のSUV、また大きなタイヤを履いたために、より強い制動力を手に入れたいオーナーさんには、“X”タイプをオススメしています。こちらは、“M”タイプに比べ、引っ搔く力も利用しています。それゆえ、わずかなブレーキダストと多少の鳴きが出てしまいますが、安全性を考えるなら、十分に許容される範囲かと思っています」と、金谷さんは語るが、「多少のダストと鳴き…」というネガティブと思える内容もしっかり伝えてくれるところは、ブレーキパッドを選ぶ上で、たいへん参考になる。
 
「当社のブレーキパッドは、ブレーキペダルを踏んだ分だけ制動力が上がるというビルドアップ型の特性を有しています。純正品は初期制動が強いため、少し踏むと効く=カックンブレーキが起こりやすいんです。ドライバーには一時の安心を与えてくれますが、同乗者には乗り心地を悪く感じさせてしまいますよね。しかし、ビルドアップ型のブレーキパッドであれば、初期制動による身体のブレも少なくなるため、同乗者への負荷も軽い。つまり、快適性に繋がる訳です。この快適性ということを気にされるお問い合わせも多かったですね」とは、手嶋さんだ。
 

コストパフォーマンスに優れたふたつのディスクローター
そして、同社をブレーキの一大メーカーに押上げた、ディクセルイズムとは

さて、同社がオススメするふたつのブレーキパッドの特徴を語って頂いたが、それを受け止めるディスクローターはどうなのだろう?
 
「4×4・SUVのオーナーには、“PD”と“SD”ふたつのディスクローターがオススメなのですが、いずれも純正ディスクローターと同サイズなのです。そのため、キャリパーを交換する等は、一切不要です」。前提を話した上で手嶋さんは、「近年、純正品でも防錆処理は施されるようになりましたが、その以前から当社では、全品に防錆コーティングを施していました。純正品よりも安価な“PD”タイプもです。国産車から輸入車、軽自動車から大型4×4・SUVまでを網羅した当社のロングセラー商品です。一方、6本スリットが刻まれた“SD”タイプは、ブレーキパッドをつねにシェイプし摩擦抵抗を増やすことで、“PD”タイプに対し、20%制動力を向上させています。こちらもまた、純正品とほぼ同価格。いずれを選んで頂いても、高いコストパフォーマンスを感じて頂けます。愛車にどこまでの制動力を求めるかで、選択して頂きたいですね」と語る。
 
ところで、お二方のお話から気付いたことがある。今回は、ハイパフォーマンスな輸入車系SUVや大型・重量級4×4向けに、オススメしたいブレーキパッドとディスクローターをお教え頂いたが、いずれも二種類からの提案だった。ちなみに、ディクセルはブレーキパッドを20種、ディスクローターを8タイプラインナップしているのに、だ。「私たちの製品をお選び頂くユーザーさんを戸惑わせない、迷う時間を作らせたくないんです(金谷さん)」これもまた、ディクセルに流れる企業風土のひとつなのだ。
 
さて、オススメの商品は分かったが、「果たして、私の旧車4×4用製品は、ラインナップされているのだろうか? 国内では珍しい輸入車に乗っているけど…」そんな声が聞こえそうなのだが、読者諸兄、ご安心あれ!
 
「ディクセルならば、必ずラインナップされているやろ!」
 
「そんな声を聞き続けたくて、私たちは20年来、日々適応車種の拡大に努めてきたんです」と、金谷さんはインタビューを締めくくってくれた。年々ページが増す同社のカタログは、まさに固定電話が全盛だった頃に存在していた分厚い電話帳(古い話しでスミマセン)だ。それは、ラインナップされていない製品を探し出すという作業を思い留まらせてくれるほど。愛車への装着を思い立ったら、まずは同社の公式サイトにある「車名ダイレクト検索(※1)」からチェックしてみよう!

※1)車名ダイレクト検索はコチラをクリックして下さい。

(文章:水島 仁/写真:浅田トモシゲ)

 

広報部 金谷次長

大量生産とそれら製品を預かる巨大な自社倉庫。そして、営業マンによる純正品の価格チェック…。これらを通して、高いコストパフォーマンスを可能にする。これもまた当社の根底に流れる考えのひとつです。
おかげさまで、当社の商品をリピートして使って下さるユーザーさんも、数多くいらっしゃいます。
ディクセルの製品を、世界中の方々に使って頂きたい。そんな思いから、2009年上海モーターショーに初出展以来、中国ではトップブランドと呼ばれるまでに成長、そしてヨーロッパやアジア各国でも愛されるブランドとなりました。さらに多くの国々へディクセルの製品がお届け出来るよう、邁進して参ります。

 

広報部 手嶋さん

当社のお客様サポートセンターに在籍してもっとも多かった質問が、(しっかり止まることはもちろんですが)「ブレーキダストの少ない商品は?」というものでした。先に、同乗者の快適性について触れさせて頂きましたが、永くキレイに乗り続けたい、ということもまた愛車の快適性のひとつに挙げられます。そんな日本人のマインドも考慮して、今回は、ブレーキパッドとディスクローターをそれぞれふたつずつ提案させて頂きました。
より安全・安心のカーライフを送って頂くためにも、ブレーキパッドとディスクローターの同時交換と、2年に一度はブレーキフルードも交換して頂きたいんです。
ブレーキフルードもまた、消耗品ですから!

 

快適性を求めるならMタイプ

ブレーキダストでホイールが汚れてしまう…、そんな悩みを抱えるオーナーにオススメ。街中メインのストリート派にとって、制動力も十分だ。
高いコントロール性と踏力に応じて効きが上がるビルドアップ型は、同乗者にとって快適なドライブを提供する。

ブレーキパッドM type
フロント/リア:¥13,640〜(税込)

 

効き重視派ならXタイプ

重量級の4×4・SUVそして大径タイヤを装着した愛車に、ブレーキの“効き”を求めるオーナーへオススメしたい。
踏力に応じてミューが高まるビルドアップ型の特性と、重厚感のあるペダルタッチが特徴だ。

ブレーキパッドX type
フロント/リア:¥16,500〜(税込)

 

お財布にも嬉しいPDタイプ

全品防錆コーティングが施されたディクセルのロングセラー商品。カーボンやシリコンなどの各種添加剤を絶妙に配合することで、強度や耐熱性、耐クラック性を向上させた。
国産車から輸入車、軽自動車から大型車両まで幅広くラインナップする。

ディスクローターPD type
:¥9,900〜(税込)

 

6本スリットがもたらす高い制動力

PDタイプに対し、摩擦係数が最大20%アップしたブレーキローターにより、愛車の安全性がさらに向上。
より高いシェービング効果を得るためリバース回転(逆回転)を採用した他、様々な工夫も施され、ゆとりあるドライビングを可能とした。

ディスクローターSD type
:¥12,430〜(税込)

 

ブレーキの総合サプライヤー

ディクセル本社一階 来訪者向けスペースの一画には、同社の製品がズラリと並ぶ。ブレーキパッドやディスクローターのみならず、ブレーキフルードや鳴き止めシムetc.ブレーキに関わるあらゆる製品をリリースする。

 

ディクセル 公式サイト

https://www.dixcel.co.jp