Rubber Sole『GEOLANDAR CV G058 × ダイハツTAFT』
2021.8.20
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タイヤ
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ダイハツ
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タフトのポテンシャルを
GEOLANDARが、解放する
昨年、ダイハツからリリースされたクロスオーバーモデルタフトは、眺めているだけで、座っているだけでワクワクとした気分を感じさせてくれる。そんな心躍る存在だから、何かをプラスしてその先まで出掛けたくなる魅惑を持っている。
今回は、タイヤをジオランダーCV G058へと履き替えて、その気分をちょっとアゲてみることにした。同時に、昨年末ダイハツがカスタマイズしたコンセプトカー、タフト クロスフィールドVer.の世界観も改めて紹介しよう。
十分な最低地上高を持つタフト
活躍の場を拡げるジオランダーCV G058
タフトはクロスオーバーモデルながら、タフであることを伝えてくるエクステリアデザイン、165/65R15サイズの大径タイヤ、190mmの最低地上高を特徴としているだけではなく、さらに、キャビンではフロントは乗員が愉しめる空間、リアは人が乗ることはもちろん使い倒せるスペースとして提供し、そしてガラスルーフを標準装備することで、どこかへ出掛けたくなる、そんな誘いをアドバンテージとしたクルマだ。
そういうモデルだからこそ、その先へと進むために、観たことのないシーンへと出掛けるために、そのポテンシャルを高めたい、そういった考えが生まれるのはもはや自然なことだと思う。
今回はそんなユーザーの期待を高めてくれる2台のタフトを紹介しよう。
1台目は標準タイヤサイズのまま、ヨコハマタイヤのジオランダーCV G058に履き替えたモデルだ。このタイヤは、ご存知のとおりSUV専用ブランドであるジオランダーからリリースされている。ポジションとしては日常における快適性をブラッシュアップさせ、つまり、グランドツーリング性能をひとつ上のレベルへと引き上げてくれることをアドバンテージとしている。もちろんジオランダーブランドであること、つまり、M+S性能も採り入れているため、フィールドや浅雪での頼もしさもトピックだ。
ワンランク上のタフトへ
そのコンフォート感は走り出してすぐに感じ取れるものだ。
転がり抵抗が小さく、接地感が豊かという欧州車的なテイストに溢れており、走り出してもその印象は変わらず、速度がさらに上がっていくと、静粛性がすこぶる高いことに気付く。もともと、タフトは静粛性に優れており、軽乗用車だったよな? と思わせるほどのレベルに仕立ててあるのだが、そんなタフトながら、さらに静粛性が高いと意識させてしまうジオランダーCV G058の性能に正直驚いた。
そして、ハンドリングはどうかといえば、M+S仕様であることをマイナスにイメージした人がいたかもしれないが、そんな言い訳は見当たらなかった。
ブロックに刻まれたサイプの存在は、ウェットや降雪時、フィールドでのトラクションを期待させるものだが、そのデザインは秀逸。オンロードではブロックが倒れ込むようなフィーリング、つまり、唐突な動きをドライバーへと伝えてくることがなく、M+S仕様であることを感じさせない。そして、タイヤのケース剛性はただ強度を上げるのではなく、しなやかさを剛性感に織り込んだデザインゆえ、むしろハンドリングに明確さが感じられる上に、快適性も備えており、バランスの高さがとても印象に残った。愉しいし、快適。まさに、乗員誰しもがその先まで出掛けたくなる、タイヤだと思った。
“ラフな道へ!” そんな 期待を駆り立ててくれるジオランダーCV G058
では、フィールドではどうか。先に感じたハンドリングの良さは変わるところなく、路面をしっかりと掴んだままに、ステアリング操作に対してクルマが素直に向きを変えてくれる。いうまでもなく、オンセンターに曖昧さはなく、かといって機敏過ぎるところもなく、先の素直という表現は意のまま、と言い換えることができるほど。つまり、ダートランでも愉しさを感じ取れた。
そして、そんなジオランダーCV G058の素性を知ると、ラフな林道へ足を踏み入れることへの躊躇いは少なくなる。もちろん、タフトの190mmという最低地上高、2WDモデルでもグリップサポート制御を備えている、そういった頼もしさがあってのことだが、たとえば、その先まで進んで行きたくなる。そして、思ってもいなかったの景色と出会うことができ、タイヤを換えただけで! と驚きを覚えることまで想像できる。
脚もとを飾る “ジオランダーM/T G003” が、走りの可能性を表現
コンセプトカー タフト “クロスフィールドVer.”
さて、もう1台のタフトは、ダイハツがタフトが持っている世界観をさらに広げてくれるコンセプトカーとして昨年末発表となってしまった、タフト クロスフィールドVer.。
こちらは、リフトアップサスペンションと大径タイヤによりグランドクリアランスを引き上げ、スタックした際に頼もしい存在であるウインチや、キャビンに積み込めない荷物を載せられるルーフキャリア等によって、走りだけではなく、フィールドで使い倒せる可能性を表現したモデルとなっている。あくまでもコンセプトモデルであるが、走破性がどこまでのものなのか、気になるところである。
M/T G003が提供するワクワク感
こうしてジオランダーMT G003を履いた勇姿は、高い走破性を期待させてくれるもので、MTタイヤならではのグリップ力を生かして、ロックやモーグルといったハードなシーンを走破していく……、そんな想像に、ワクワクしてくる。
そもそも、ジオランダーMT G003は、ジオランダーブランドの中でハイレベルなオフロード走破性が与えられたモデルであり、その先の、さらに先まで行ける期待感はもちろんのこと、たとえ、そこから引き返さなければならない事態となっても、戻って来られるという安心感を備えていることを忘れてはならない。ジオランダーMT G003をこのコンセプトカーに採用したダイハツの心意気は、相当に本気であることが見えてくる。
ちなみに、タイヤサイズはジムニー標準サイズである175/80R16を採用しており、あのように不整地を走り抜くことができるならば……、という期待感をさらに高めてくれることもポイントとなっている。
ジオランダーが創造する!
まだ見たことのない世界をタフトで
今回は、タイヤを換えることで、ダイハツタフトに与えられた愉しさを大きく広げ、そして日々のライフスタイルにおもしろさがプラスされることをお伝えしてきた。
ジオランダーCV G058へとタイヤを交換したタフトはオーバークオリティーを感じさせるほどのコンフォート感によって、どこまでも出掛けたくなるというグランドツーリング性能を意識させてくれたし、ジオランダーMT G003を履いたタフト クロスフィールドVer.は、タイヤのポテンシャルがもたらす走破性だけではなく、安心感までをもイメージさせてくれた。
いずれにも共通しているのは、タイヤを履き替えるとタフトが持っているポテンシャルを大きく引き出すことができる、つまり、タフトのあるライフスタイルが豊かになる、ということだ。
(文章:吉田直志/写真:浅井岳男)
(写真上)ノーマルサイズのまま、タイヤをジオランダーCV G058へと履き替えたタフトは、フィールド走行の愉しさと快適性までをも手に入れた。
(写真下)ダイハツが仕立てたタフト クロスフィールドVer.は、リフトアップサスペンションと大径タイヤ(※)、さらには対地障害角をアップさせたバンパー形状など、高い走破性をダイレクトに感じさせてくれるモデル。
※)該当サイズの装着には、カスタマイズが必須となります。
ジオランダーシリーズの中では日常における快適性をデザインしたジオランダーCV G058。
高い静粛性がもたらす快適なロングドライブが期待できることはもちろん、走りの愉しさをさらに引き上げてくれる設計や耐摩耗性、偏摩耗性も期待できるプロファイルなど、与えられたトピックは数多い。M+S設計ゆえに、ラフロードに加え、雪が降り始めた際の浅雪性能も期待できる。
タフトのスポーティーさをしっかりと残しつつ、ゆったりとしたフィーリングをプラスしており、快適性とのバランスが印象に残る。直進安定性も高く、高速走行では安心感を提供。コーナーでは、ステアリングの切り始めにしっかり感が存在しており、愉しさまで手に入れていた。
ダートにおけるコーナリングをチェック。ステアリングの切り始めからロールに至るまで一定のリズムがあり、クイック感といった唐突な動きも感じられない。グリップ力もすこぶる高く、ラフロードでの愉しさも感じ取れた。
小石が転がる林道でもタイヤのグリップ感はオンロードと変わらぬ印象。サイプデザインによるエッジ効果によるところが大きいと感じた。
ハードシーンでの走破性を期待できるジオランダーM/T G003。
アグレッシブにデザインされたブロックパターン、グリップはもちろん、耐摩耗性、偏摩耗性まで追求したコンパウンド、過酷なレースに対応できるタフさなど、不整地での走りを徹底的に追求。その高性能ぶりの一方で、オンロードにおいて、我慢を強いらせない快適性を手に入れていることもポイント。
リフトアップサスペンションで最低地上高をアップさせ、さらに路面と接地しづらい前後バンパーデザインを採用。グリップ走行でテーブルトップを走行すると、ジオランダーM/T G003は不足ないグリップ力を提供してくれた。
路面が少々荒れたシーン(上り)を登ってみる。クリアランスはもちろんだが、やはりタイヤのグリップ力に助けられたといった印象。その先まで行けることを期待させてくれるし、行ってみたくなる衝動に駆られた。