Rubber Sole『TOYO OPEN COUNTRY A/T III 国内デビュー』

2022.6.11

    • タイヤ
    • トヨタ


あらゆる地形、気象環境を走破する
本格オールテレーンタイヤ、登場。

2016年、新しいカテゴリーの4×4&SUVタイヤ「R/T」をリリースして以来、再びその人気が沸騰しているTOYO「OPEN COUNTRY」シリーズ。
そんな中、その中核モデルであるオールテレーンモデルが、5年ぶりのフルモデルチェンジを遂げた。「TOYO OPEN COUNTRY A/T III」。
あらゆる地形、気象で、頼りにしていい本格オールテレーンだ。

 

TOYOのA/Tタイヤが、フルモデルチェンジ!
オフロードタイヤらしいアグレッシブなルックスながら、オンロードでの快適性をも追求した新カテゴリータイヤ「OPEN COUNTRY R/T(オープンカントリー・アールティー)」、オフロードレースやラリーでの実績も光る「OPEN COUNTRY M/T&M/T-R(エムティー&エムティーアール)」等、ニーズに応えるシリーズラインアップを充実。また各タイヤのホワイトレター拡大採用もあって、近年、さらにその支持層を拡げているTOYOタイヤのOPEN COUNTRY(オープンカントリー)シリーズ。
 
新しい4×4&SUVユーザー層からベテラン・オフローダーまで、まさに今、最も注目すべきタイヤブランドだが、その中核ともいえる “オールテレーン” タイヤが、5年ぶり、満を持してのフルモデルチェンジを遂げた。

 
欧州基準を満たすオンロード性能
トラクション強化のオフロード性能

OPEN COUNTRYの新しいオールテレーンは「OPEN COUNTRY A/T III(エーティースリー)」。まず特徴的なのは、そのトレッドデザイン。従来のオールテレーン「OPEN COUNTRY A/T plus」がストレーグルーブ基調のスマートなデザイン(リブデザイン)であったのに対し、今回のA/T IIIはブロックをアトランダムに並べたようなデザイン。ジグザグのブロックにジグザグ溝を刻み横溝を多くとったことで(ラテラルグルーブデザイン)、トラクション指数は従来のplusを100とすると、今回のA/T IIIでは141にまでアップ。オンロード&オフロードのトラクション性能やスノートラクション、また乗り心地、静粛性までをも大きく向上させることになったという。
 
ショルダーからサイドウォールにかけても、スクエアショルダー&バイティングエッジやもみあげデザインを採用することで、トラクション性や耐カット性といった、オフロードでのポテンシャルを強化。加えてシビアスノー要件を想定したスノーフレークマークも打刻され(スノー制動は100→87に短縮)、その名にふさわしい “全天候性能” を充実させている。
 
またとくにオンロード性能については、ヨーロッパの高い環境基準……騒音、転がり抵抗、ウェットグリップ性能をクリア。もちろん、オンロードメインで使いたいユーザーにも、しっかり応えてくれそうなスペックなのだ。

 
ハイテク機構を生かす、頼もしいトラクション
そんなOPEN COUNTRY A/T IIIに、さっそく試乗の機会をいただいた。ステージは本格オフロードコース「さなげアドベンチャーフィールド」。その外周を走り、A/T IIIのオフロードでのトラクション性能を確かめてみる。試乗車はハイラックス(265/65R17)とランドクルーザー300(265/65R18)の2台が用意された。装着タイヤサイズはいずれも純正サイズだ。
 
まずはハイラックスをトライ。さほどスピードを上げて走るわけでなく、4Lモードでジワジワとコースをトレースしていくのだが、それだけでこのタイヤを履いたことによる蹴り返しの強さ、しっかりと路面を捉えながら進んでいく安心感が感じられる。とくに印象的だったのは、20〜25度ほどの下り。路面は水分を含んで緩くなったダートで、小砂利も所々浮いていたが、それでもヒルディセントコントロールを使い、確実にクルマの速度を抑えながら “急坂” を降りていく。従来型のA/T plusより横溝のエッジ成分が増えた分、速度をきっちりコントロールできるようになったのだ。
 
一方、ランドクルーザー300では、ハイラックスよりいっそう、クルマ自体の先進デバイスによって安定感のある走りを披露。泥や砂、ガレ場、河原の石が敷かれたような、様々な路面でもトラクションを失わない頼もしさを感じることができた。
 
今回、残念ながらオンロードを試すことができなかったが、メーカーによれば、従来のA/T plus以上の乗り心地の良さや高い静粛性が実現されているという。A/T plusのパフォーマンスを知る者にとって、それは十分、説得力がある。
 
本来、オールテレーンタイヤを選ぶユーザーといえば、オンロードの快適性や乗りやすさを大前提に、続いてアグレッシブなルックスや、オフロード性能を選択肢に加えていくはず。普段の買い物や通勤、ドライブがメインの愛車だが、月に1〜2度はアウトドア……キャンプや河原でバーベキューを楽しみたい……OPE COUNTRY A/T IIIは、そんなユーザーにこそ選んで欲しいオールテレーンタイヤ、というイメージを持った。
 
なおOPEN COUNTRY A/T IIIは2022年7月より順次発売。15〜20インチまで、純正サイズを中心に全29サイズを当初、予定している。
(文章:高坂義信)

 

先代A/T plusよりさらに向上した静粛性の高さ、優れた操縦安定性は、日常からロングツーリングまで快適なドライブを実現する。

 

 

 

本格オールテレーンタイヤとして、あらゆる地形を想定。ガレ場のような場所でもしっかりと路面をつかんでくれる印象。ハイラックスのハイテクデバイス “アクティブトラクションコントロール” も効果的に使える。

 

ラージトラクションブロックの横溝(ラテラルグルーブ)のおかげで、蹴り返しの強さを脚もとから感じられる。ラフな道でも安心感のある走りだ。

 

 

 

急斜面の下りでも、タイヤがクルマをよく制御。ズルズルと滑ってしまうこともなく、しっかりと路面を噛みながら下っていくので、ほとんど怖さも感じない。

 

 

ランドクルーザー300は、オフロード性能を強化したGRスポーツ仕様に試乗。ハンドルを握った瞬間から感じられるしっかり感は、路面を強くグリップしている証拠だ。

 

急斜面の下りは、ハイテクデバイス “クロールコントロール” を使用。2トンをゆうに超える巨体だが、A/T IIIの縦方向のトラクションの強さは、まったくスリップも起こすことなく、ランクル300を下らせていく。

 

サスペンションが伸びきってタイヤが地面から浮いてしまうシーンでも、ハイテクデバイスが走りをサポート。優れたトラクションを発揮するタイヤでないと、これほど安心して走れないはずだ。

 

 

コンパウンドは耐摩耗・スノーポリマー増量により耐摩耗性・スノー性能を向上。さらにグリップポリマーの採用によりウェット性能も強化。トレッドパターンはラージトラクションブロックを基調にジグザグブロック、ジグザグ溝などを配し、横溝のエッジ効果を向上させるなど、オフロードやスノートラクションを強化。周方向に段差を設けるスタッガードショルダー、バイティングエッジ、もみあげデザインなどはトラクション性能のアップとアグレッシブなルックスにも貢献している。
 

試乗会ではダカールラリー2022においてクラス優勝を果たした「TLC:チーム・ランドクルーザー・トヨタオートボデー」の三浦昴選手とランドクルーザー200がデモ走行。装着しているのはTOYO OPEN COUNTRY M/T-R。苛酷な闘いの中で鍛えられた実力をかいま見せてくれた。
 

公式サイト

https://www.toyotires.jp/product/opat3/